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2020年12月15日火曜日

立体レザロンこそ、注目の新機能

 立体レザロンは、その名の通り、2次元を厚くした構造ではなく、ダブルラッセルという立体構造に、ポリウレタン樹脂のスポンジ層を生成した、あるようでなかった椅子張りレザーです。

何がよいか、可塑剤をつかっていないので、硬化しないのです。 アルコールで消毒すると、可塑剤が反応して硬くなり、割けたり破れたりするのですが、その心配がない。
次に、PVCの摩耗耐久性はPUに比べると落ちるのですが、レザロンはPUレザーですので表面強度が強い。 熱変形も少ないので、駐車中の温度変化が激しい自動車等の椅子などに向いています。
次に、とても軽い。 PVCレザーと違い、殆ど空気層です。 一般PUレザーとも違い、基布が軽い。 燃費が車以上に重要な、飛行機や船舶などにも向いています。
次に、中の空気層があることで、蒸れにくいことが分かっています。 PVCレザーと同じ時間座っていると、その差歴然です。 事務椅子やテレワーク向け素材として新しい提案となるのです。
そして、環境レザーであること。 製法に特殊な方法を使い、CO2の削減が出来ており、脱炭素素材となっています。
切りっぱなしで使用できるので、クッション性が欲しい状況で、切って載せるだけでアウトドアで使用できる点も見逃せません。
サンプル帳でこの商品に気が付く人は、良く勉強をされている人だと思います。 サンプル出荷が楽しみな新しい逸品です。

2020年12月8日火曜日

全てのウィルスが悪さをするわけではない

これだけ消毒しているから安心!と思うから気が緩む。 とても注意が必要です。

毎年、ノロウィルスの食中毒で亡くなる老人、子供がいるのですが、ノロウィルスはノンエンベロープ型のウィルスでアルコール消毒は効かないのです。 アルコール消毒でウィルスが死滅する仕組みはいくつか考えられていますが、エンベロープを破壊すれば死ぬ。 例えば、アルコールがエンベロープを溶かす、例えば、エンベロープの中にアルコールが入って、アルコールが揮発するときに中の水分も一緒に飛ばしてカラカラになって死ぬです。エンベロープのないウィルスは、アルコールのそうした作用は無意味であり、結果、次亜塩素酸ナトリウム溶液などで、有機のつながりが切って死滅させるしかないわけです。

さて、ではウィルスは悪なのか? そうとは言えない理由に、人のゲノムの多くはウィルスが持ち込んだと考えられています。 共存どころか、ウィルスが寄生したことで、そのゲノムが人体に存在し、人が構成されている。 猿と人の進化の違いは、掛かったウィルスに耐えて、そのゲノムが人と一体化して進化したかどうか、こんな考えが出来るのです。 

ウィルスは、細胞を持たない、遺伝子情報だけを持つ”生き物”。 単体では生きられないので、定義では”生き物”ではないとされています。 パーツでもいうのでしょうか。 他に寄生しないと生きられません。 身体に取り込まれ、人の役に立つように、共存できるように変化することがウィルスの生きる術であると考えるのが自然です。 人が死んでしまえば、自分も死滅します。 時に移動したい、そんな場合は、咳をださせ、他の人に移り、生き延びようとする。 人のゲノムは、それがどんな役割を持つか、まだ知られていない、多分、今は全く役に立っていないと思われるものが多く含まれているそうです。 中に取り込まれ、人の一部になって存続するまでは良いのですが、おそらく、何かあった時にその役割、特徴を発動するのでしょう。 

ウィルスは悪いことばかり言われますが、腸内菌の様に人に役に立っているから、人の中に生存していると考えられます。 事実、海洋の食物連鎖にも関係があり、人の役に立っています。 又、胎児を守る役割が判っています。 *参考 ウィルスと地球生命 山内一也著 岩波書店  私は、研究が進めば、ウィルスが、驚くような、人に役立つ力と役割を持っていると推測しています。

綺麗すぎる社会で生きてしまうと、人類が環境変化に対応できない生き物になってしまう可能性があるのです。 結果、生命体として弱い子孫を作ってしまう。 恐らく正しい説ではないでしょうか。 

パンデミックというかパニックが終われば、常時、ウィルスをやっつけるよりも、必要な時に必要な場所だけ、ウィルスを除去することが望まれます。 抗ウィルス製品よりも、ウィルスを取り除くメンテナンスの方が正しいと思います。

弊社では、安全な国産の化学物質をつかった、抗ウィルス、抗菌、防カビを可能にした、ADOXの椅子用の開発を急いでいます。 他に幾らでもあるのに、と言われますが、確実に効果のあるものしか販売しない我々がやる意味、それを知っているファンの人たちがいます。 そして、本物を期待されています。 因みに、バリケード、抗ウィルスレザーを同業他社が、性能検査したそうです。 そして、その能力にマネが出来ない、凄いレベルだと聞き伝わりました。 他社は、耐次亜塩素酸ナトリウム溶液のレザーの性能でさえ、我々に追いつかないのですから、当たり前だろうと思いました。

因みに、菌は細胞のある生き物ですが、ウィルスは遺伝子情報しか持たない容のモノで、非なるものです。 コロナ対策であれば、抗菌製品では意味がありません。

2020年11月24日火曜日

タチュウ(シストーレ)どちらの名前が正式ですか

 タチュウ(シストーレ)どちらの名前が正式ですか

https://sincol-group.jp/digitalcatalog/leather2021/#page48

写真カタログに書いてある通り、東京タワー他有形文化財になっているタワーの多くを設計した内藤多仲氏へのオマージュ・デザイン。 ウールの高級クリンプ織物上に表現されたタワーのデザインです。 日本名はタチュウです。

シストーレとは、フランス語から、6つのタワーを意味しています。 海外に売る場合には、発音が判りにくいタチュウよりも、シンプルな名称のシストーレが良いと説明しています。​
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​感銘するのは、海外から五感で学んだタワー建築の技術を工夫、解釈し、日本独自のタワー建築の基礎を作り上げる文化偉業。 日本にはそのような例が数多く見受けられます。 古くは聖徳太子の時代、日本が仏教を学び、既存の神をどう扱うか大変悩んだ末、神仏をも融合してしまう。 唯、真似をするのではなく、日本独特の学びを加える、お家芸でしょう。 目の前の現象にとらわれ、与えられた情報の中で生き、窮屈な思いを強いられているような錯覚の社会。 そこで満足を探すよりも、内外から広く学ぶことで多様性を知り、芯となる一点だけを信じられる力をつける努力。 そして左右されずに己を全うする豊を広めたい、シンプルな”こうしたい”、それには”こうせにゃあかん”、多くの反対する意見は夢のない、何も産まない話。 そんな思いではないでしょうか。 ​
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私の作るサンプル帳は、商品を自分の信念で作り込み、その力=商品を利用できる者が豊を享受し、豊をデリバリーする、言い換えれば、デリバリーする力の無いものは売らなくていいという、切り捨て商材です。 賛否ありますが、これでナンバーワンのシェアを作っています。​
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営業マンは売るのが仕事だと、売るのが正当だと主張しておいて売上が作れない。 そんな弱い営業を基準にしたら、商品もサンプル帳も日本一になれません。 売る人が有難いのであって、従業員だから、営業だから、など商品からしたらどうでも良いのです。 市場で使われての価値ですから。​ ​バケツリレーでは、1人だけでも、水を半分溢す人がいれば、他の9人が日本一正確で早くても、最後に運ばれる水は半分なのです。 一流は一流同士にしか理解できない苦しみがあり、その向こうに喜んで使ってくれるユーザーがいる。
 
シストーレという名前がありますが、世界へ日本一のレザー規格品を売り込める人こそが、その豊を享受でき、広めることができる、対世界への名前です。 その昔、偉大なるタワーを作ったような、見る人を笑顔にさせたい、勇気づけたい、そんな気概を思い出してもらいたいのが、二つの名称をもつレザーの理由です。​

2020年11月19日木曜日

スベランネ🄬に新しいシリーズ スベランネ・ピタット新発売

ホントにスベラナイと大好評のスベランネ。
今までは、裏に使ってもらい、マットや座布団が動くのを防ぎ、整頓が楽になったり、滑って転倒することがなくなったりでした。 今回のスベランネ・ピタットは、なんと表側に使ってもらう仕様になっています。
 https://sincol-group.jp/digitalcatalog/leather2021/#page160
電子カタログでは、その摩擦感を体験できないと思います。 総合サンプル帳で触ってもらう方がいいですね。 張っていただけたら、そのお店の宣伝をして、そこへ飲食しに現物確認してもらうのも良いアイデアですかね。 

動いて滑ったらまずい用途は、実は多いのです。
老人が、椅子から滑り落ちない。
子供が、椅子から滑り落ちない。 クッションやマットから滑り落ちない。
これくらいは、当たり前ですが、
ジムの機器類! すべると力が逃げて、不要な体の部位に負担がかかりますね。
馬具調運動機器! ゆらゆら動くのはいいのですが、滑って骨盤や背中に不要な負担が。
ストレッチマット!(従来レザーの滑る部分と、ピタットの滑らない部分で縫製する)滑らないと、例えば、前屈など結構、厳しいですよ。
Eスポーツ用のチェアの中央部分。 これ、Eスポーツ選手なら判ると思いますが、必須ですね。 ホールド感が溜まりません!!
改造車の椅子の中央部分。 バケットシートが更に動かない。 普通の椅子でもかなり動かない。
スリッパの一部。 歩いていて脱げない! 外人さんに良いですね。
健康機器類。 一度座ると、滑らないので、骨盤がズレにくく気持ちがいいんです。 腰痛持ちは、その違いに直ぐに気が付きます。

マダマダ、沢山のアイデアが。。。
スベランネ🄬シリーズの新作、ピタットのご用命、お待ちしています。


2020年11月18日水曜日

新レザー総合の商品で気に入っているのは?

 はぁ、質問コーナーの様ですね。

トリプル、ワイパー、クレンズというシンコーの3大機能商品を一つにして、さらに122㎝換算で、2137円という低価格を実現したタシテマイト! と応えたい所ですが、総合企画だけでなく、個々の商品企画の立案をしている立場からすると、売れる仕掛けをした商品では無いですね。。。  タシテマイトは、ほっといても売れるし。。。 使わないと、使う人に機能、コスト、耐久性の全てで勝てないですからね。

実は、今回は、理想のプリント表現を実現する為に、Graphy(グラフィー)という特許なデザイン手法を確立しています。 特許にすると、また真似されるので、私は棺桶まで持っていきますが。 Graphyには、ラインアプローチとシャドウアプローチがあって、プリントしたときにデザインが自然に纏まるよう、パーツパーツで違和感がでない組み合わせをします。 ラインアプローチは、前作の完璧なる椅子張りデザイン、ラインハートという商品で、成果を出していますが、その進化版です。 

全ての新デザインでGraphyを採用していますが、デザイン監督の自分が言うのは何ですが、恐ろしくパーフェクトなのが、ミッシェルですね。 自画自賛と息子に無視され、身内に凄さを伝えられませんでしたが。 ↓ これです。
https://sincol-group.jp/digitalcatalog/leather2021/#page54

ミッシェルは、私の手書きのラフ・デザインを二つのパーツに分けて、外部デザイナーと内部デザイナーに精度を上げるよう別々依頼。 依頼通りに上がって来たリピートの全く違うそれぞれのデザインを統合しています。 統合作業は、責任者がきっちり仕事してくれました。 最後までどちらのデザイナーも完成品が判らないよう進めているので、Graphyがどういう手法のものか外部にも判りません。 

織物でいう捺染工程を意識した作りで、ガチガチの幾何柄になっていない点で、ミッシェルが完璧な仕上りとなりました。 売上で、タシテマイトには到底かないませんが、次亜塩素酸消毒でもアルコール消毒でも物性が落ちない作りというのも、私のオリジナル機能ですから、意匠性と機能性のバランス面でも大変に充実した企画品で、かなり気に入っています。

2020年11月10日火曜日

新レザー総合見本帳の使い方

 使い方は、写真カタログのP3を読んでください。 正確には、最初から42ページまでを熟読して頂ければ、ワザワザ時間を割いて説明する必要がない作りではあります。 

それでは、プロのブログとして読んで頂いてる皆さまの期待を裏切りますか、、、。

実用でのメイン・サンプル帳は、写真カタログ帳です。 総合サンプル帳の一番後ろの袋とじですね。 実は写真カタログ単体も設計事務所やデザイン事務所に配布されるので、利用者によって使い勝手は違うつくりです。 インテリアのサンプル帳からすると、一番後ろの袋とじは、単価やサイズなどの表のような使いかたなので、価格に興味がわくまで見ないかも知れません。 気が付かないという懸念をする人がいますが、椅子はインテリアと違い、製造業という特定の会社への販売であり、使い慣れた後は、どんなサンプル帳であっても一緒という発想が勝っています。

お客様のイメージも、写真カタログと商品毎のQRコードから導かれる商品サイトで、実際に使われた例が写真で2万点以上も収録されていますので、そちらでの打ち合わせとなるでしょう。

実用でのサブ・サンプル帳は、アマゾンアレクサによる画像表示です。 番号を言えば、その写真が自動で表示される仕組みです。 新旧番号どちらでも対応していますし、新番を教えてくれます。 そして、WEBサンプル帳2種類と現物サンプル帳と続きます。 容では、総合サンプル帳がメインということですが、使い方では全く違う、これが我々の分析です。

新サンプル帳は、4つのカタログで構成されています。
① 写真カタログ帳。 大きなサイズ、張った様子が充分判ります。 椅子張りでは、どんな形の椅子に張るか、対象となる椅子が不特定多数でありますので、イメージが何より重要です。

② 生地サンプル帳。 製造現場では、風合いと色、図面や指示書で指定されたレザーかの確認が主な使い方です。  1年も使うと、一通りのレザーを張る経験ができ、実際には裁断位置を決めるリピート、巾の考慮段階と注文した商品の色と届いた色柄が間違っていないかの確認に限定されていきます。

③ ウェブサンプル帳。 写真カタログのWEB版だけでなく、全商品のB5サイズと巾成りの柄サンプルのカタログ2冊が用意されており、①と②の両方のニーズには、寧ろWEBの方が迅速かつ正確に伝えてくれる、使っている人程、それを理解しているバージョンです。 URLをコピーして、それをメールに張り付けて送るだけで、打合せが済んでしまいます。
何より、WEBサンプル帳は、常にアップデートされています。 価格が変わった、巾が変わった、風合いが変わった、改良したなどの情報は①と②ではアップデートされていません。
直近では、バリケードという抗ウィルスレザーが、SIAAマークが取れ、WEB版だけがSIAAマークおよび抗菌マークが新たに付けられた変更がされています。

④ アマゾン・アレクサ・サンプル帳アプリ。 アマゾンのアレクサ・アプリをPCやスマホに入れるか、画像機能付きのアマゾンエコーがあれば、シンコーレザー検索と呼んで、色の番号を言うだけで、写真でこの商品ですと教えてくれる優れモノです。 
兎に角、早いし、声で操作するだけ。 倉庫では、両手が作業でふさがれていますが、品揃え中にアレクサで商品の色が間違っていないか確認しています。 今は、検査台についているパソコンのアレクサでの確認ですが、眼鏡タイプのアレクサが出来れたら、作業員は眼鏡をかけて、アレクサと工程管理をすることになります。 実際の工程検査で使っている機能が皆さんがお使いいただける、凄いシステムです。 因みに、全て自社内のプログラマーが3人おり、AIを実用に使う研究をして開発しています。

今は、アレクサAIを使った各種分析の実験をして、私の脳みそ、勘ピューターを再現できないか研究が進んでいます。

①と②には、全ての商品にQRコードがついており、此方で、規格の変更があれば確認できますし、縫い目が甘いと敗れる等のクレーム情報も確認できます。 何と言っても、実際に張った椅子の写真が2万点リンクされていて、写真カタログではない写真で雰囲気をみることも可能なのです!

③と④は兎に角お勧め、使ったらその便利さ、時代の変化を感じると思います。 因みにアレクサアプリは、開発して6年もなるのですが、知らない人が多すぎで、びっくりしています。 こんなに便利な機能、お客さんのカタログ様に開発してあげられるのに。。。 勿論、開発費用は貰いますが。

2020年11月9日月曜日

新レザー総合サンプル帳の表紙で一言

 この題目だけだと、大喜利のようですね。 大喜利するのも悪くはない題材です。

此方は警戒していない時に、突然言われる、そんな話なのですが。

あるお客さんが、「お前んとこ、どんなセンスしとるんじゃ?」と、新レザーサンプル帳の表紙の件で、ネガティブなサウンドで言われました。 そう、そう言われて、心の中ではガッツポーズです!

狙い通り、関心を持ってもらい、棚に置いてある多数のサンプル帳で、断トツで目立つのです。 沢山のインテリアのメーカーが、材料毎につくる沢山のサンプル帳。 棚に押し込められて、プロらしさもない味気の無い風景。 どれを見ても、兎に角、無難。 唯々、無難。 私の目では、どれもブランド思想を感じない金太郎飴に見えます。 御洒落風であっても、画一的で、無難の範囲で狙った、”サラリーマン・デザイナーが作りました”感が出まくりです。

センスを疑われるのが怖い、これが企画の人が考えやすく、確認や承認する人も含め、無難に落ち着く理由の一つです。 私の場合、この危機感がゼロ。 言われたら、「俺はセンスがないんだ、目立つんだから良いんだよ!勘弁してよ!」で、開き直れる。 わざわざ、マニエラの生みの親と説明する必要もない。 なぜなら、この会社では、企画マンだと言うならは、好き放題、やり放題して、やっと土俵に上がれる、個性を重んじられている。 とは言え、市場トレンドや社会情勢を無視したわけではありません。 綿密に計算されています。 例えば、ビタミンカラーは、コロナ19で沈んだ気持ちを上げる為でもある。 毒々しさは、”毒には毒をもって制す”、喧嘩にめっぽう強い腕っぷし戦略からも来ています。 下絵やカラー見本は数十という単位が書かれ、選考され、何度も修正され、言いたいことが出尽くしたところで、やっと採用されています。 文字通り、表紙とその裏側の言葉、最初の指示から承認までで、数か月かかる作業です。 意外でしょうが、私の市場に対するメッセージが先に書かれ、フィックスされてから、表紙のイメージが作成され、そして正式にサンプル帳企画が発足されます。 途中で曲げない様、企画開始段階で、商品の作り込み以外、最終までの仕事が終わっているわけです。 

因みに、デザインは”海に漂流しかけるガラス玉”。 オリンピック後の不景気や、コロナ禍の様々なこと、自由を縛られる我慢ならない感情、それ以外の未知のウィルスや病気、超高齢社会、わずかな出生率、綺麗ごとのゴタク、整頓しすぎな法規制、何の根拠もないこう思う人がいるという陰口の様なSNSと踊らされる人や、受け売りしてくる人、経営は難しくなる一方で、まさに漂流しやすい。 それをロープで編んだネットがどこかに引っ掛かるのを待つ、いや、もう引っ掛かっているかもしれないが、流されない様に、自ら行動しないとならない、そんなメッセージでイメージを作りました。 それが波の様にうねる背景とロープではレザーサンプル帳にならないので、レザーのメッシュのデザインに変更して出来たものです。

立体感は、堰の水をイメージしています。 堰では水を逃がしながら、袋状に河川に横たわり、水の流れを緩やかにして、水を貯め、その溢れる水を横から水田に取り込む。 知恵の塊。 そのように水を逃がさないと、水圧で堰が壊れてしまいます。 穴が水流と水圧を上手にコントロールして開いたり閉じたり。 何でもかんでも真面に受け止めたら心が壊れてしまうでしょ。 心の穴でそうした物を逃してやり、自分の生き方の負担を減らす、そんな自分の人生観が影響しています。 堰のある風景を思い立体を強くしています。

多分、角度によっては、うねる様な立体感で目の錯覚を起こす瞬間が体験できるのではないか。 因みに、デザイン・アイデアとイメージ、その思想だけを伝え、スタッフがそれに応えデザインを起こし、私はダメ出しするだけですが。 毎度ですが、OKは、本当に貰えない、スタッフ泣かせの表紙づくりです。

2020年11月4日水曜日

安心安全のブランドを掲げて良かった

 私が、社内で新しい商品づくりが出来る人材として認知してもらい、総合サンプル帳の企画に参画して24年。 社内ではテキスタイル事業の出身でしたが、椅子張りという定義に直し、次第にレザーも手掛けるようになっていきました。

当時は、マイナスイオンを出すトルマリンを配合したレザーなどが市場で受けたり、ダイオキシンが出るから脱塩ビだ!とレザーに大して関係のない非科学的なことを堂々を口にする人が、私が正しいとばかり、彼方此方に居た時代。 団塊の世代の何でもありは良い面もあったのですが、力を過信して間違った方向に行く場面が多かった。 

私は、そうした猛者が沢山いるなかで、新しい物をつくるって、何を?と迷わない様に定めた基準が安心安全。 SDGsが当時にあれば、こんな高耐久で安価なプラスチックは他には無い!と、積極的に塩ビを使うことになったと思います。 実際に、貴重な水を運んでくるパイプは土管から塩ビパイプに代わっています。 プラスチック分野では、安心安全が一番の価値であると思います。

話しは飛びますが、つい昨日の晩のことですが、Gotoイートを利用して近くの海鮮系の居酒屋チェーンへ行きました。 そこには、木でできたベンチの上にクッションが置いてあって、そこを3つ向こうの席で子供がジャンプしています。 親は、自分たちのことで子供を構っていません。 もし、クッションがズレ落ちたら、子供は頭からテーブルや床まで落下するでしょう。 私はヒヤッとして、すぐ自分が座っているクッションを確かめました。
すると、私が考えたスベランネが裏の全面に縫製されて、全く滑りません。 親も気が付かない所で、私の考えた一枚のすべらないレザーが、子供の安全を担保していました。 同時に、私も安心になり、椅子張りレザーの世界にどっぷりつかる日々が、又好きになりました。

今では、シンコーのレザーの全部が、構想段階から、基礎開発、安心安全で一つとして手抜かれていない商品になりました。 私の一つの誓いが、会社全体の商品の思想となっています。 

2020年11月4日に新レザー総合を販売開始しましたが、今回は私が業界標準化した準耐アルコールレザーをウレタン樹脂にも広げています。 又、これも私が業界標準化した次亜塩素酸対応のレザーも、ウレタン樹脂に広げています。 PVCは全対応ですが、ポリウレタン樹脂のレザーは、その安心安全が担保された色だけに限定し、あと一歩の技術開発を急いでいます。 又、アキレス㈱さんの技術を借りて、バリケードという抗ウィルス商品を作りました。 コロナで、と思われるかもしれませんが、未知のウィルスに対抗すべく次亜塩素酸対応レザーの開発を始めたのは20年近く前です。 準耐アルコールも同様で、未知のウィルスや菌への対策で作ったものです。 安心安全とは何か、何が小さな会社の私にできるのか、それだけを考えている結果です。 

この他、サンプル帳で紹介している新しい汚れ落とし方法は、実験を指揮していた私が驚いた方法です。 是非、写真カタログのP1からP42までを、何度も読み返してください。 私たちの商品への思想が全て凝縮されています。 説明会開けと言われますが、売上を上げる約束をしてくれない人にしません。 その程度の情報は読み手が、本当に知りたいと本気なら、サンプル帳を良く読めば理解できるものです。

働き方改革の実現は高速道路利用料の軽減

 高速が彼方此方に繋がる、ETCでどこでも下りられる化、どちらも、とても良いことだが、社内の利用が増えてETCの割引では追い付かなくなる。 コロナ禍では、接触時間を減らすために時短をしたが、売上目標が下がるわけではない。 事実、皆が就業ギリギリに出社し、高速道路を多用してお客様の所へ早く行って、早く帰社した。 その後も其の便利さで、有料道路の使用が続いているが、接触を減らすにあたっては使うなといえる環境ではない。 一方で働き方改革も言われている。 我々の活動エリアの同様に、日本を見れば、面積では車社会のエリアの方が多い。 出来る限りの高速利用が、時短に直結している。 

費用対策では、車を小型化する、高燃費車に変える、台数を減らし共有化するなどしてきた。 一方では、強硬値上が続く運送便の対応で、大型トラックとその運転手を雇って、中部圏を自社便でカバーすべく遠方への配達で対応している。 常に、”既に”、やり尽くしている状態である。

コロナ禍で売上が減る中、幾らコスト減をしても追いつかないことは、普通の経営感覚なら理解できるだろう。 弊社にとっては、働き方改革に必要なコスト=有料・高速道路利用だ。 新たなコストであり、携帯電話のさらなる軽減は重要ではない。 有料道路のビジネス利用を徹底的に下げ、結果的にあらゆるコスト減につながり、消費税増税のインパクトは軽減される。

携帯は、既に安い契約であり、もっとも多い用途である外交営業と社内業務の連絡業務に掛かる電話は、連絡もSlack系のモノを利用して掛かっていない。 コスト削減の大きな手であった外交携帯の内線化も不要になっている。

2020年10月9日金曜日

La Banda ラバンダで聞かれる紡毛と梳毛

 La Banda ラバンダ(ウール30%、アクリル70%)は、なぜチクチクしないのか。 そんな質問が来たという。 ”そういう風に作ったから画期的です。”と応えたそうであるが、プロに対するプロの回答とは言えない、恥ずかしい話なので、ここで記しておきたい。

織物は歴史が古く、素材による発展が、商品群の発展又、産業の発展につながり寄与してきました。 天然素材の主流時代から化学繊維の主流時代、それぞれの繊維で革新が繰り返され、風合いや見た目、巾などが改善されました。 昔は着物の反物巾ですから、それから、90㎝や100㎝、1110㎝、120㎝、140㎝と広がったわけです。 広がると、横糸を飛ばす距離が長くなるので、機械の進化が必要だったわけです。 椅子張りは、現代の椅子のサイズから137㎝巾でないと取り都合が悪くなり、加工場にとっては扱い悪い、捨てる部分が多くなり、誰にもやさしくありません。 今日では、レザーでさえも137㎝化しています。 薄いジャガードでは、5mの巾を織れる織機で、1.5mの織物を3つ同時に織ることもある位、時代は変わっています。 機械の発展のみならず、今では用途に合わせた開発が進み、機能を持たせた織物が持てはやされています。

そもそも、日本の歴史で大きく分けると、産地で綿織物、絹織物、毛織物、と3つのカテゴリーがあって、それぞれが影響しあって地域性も兼ねて独自に発展してきたと言って良い。 化学繊維でも特徴がある産地のカテゴリーはあるが、論文を書いているのではないので、ここではLa Bandaが、毛織物のカテゴリーにあたるので、”だいたいは”という簡単な説明でそれを紹介したい。

毛織物は、ここ、尾張地区である尾州が主力です。 毛織で爆発的に地元経済が発展した時代がありました。 トヨタは、元々織機を作っていた会社です。 数々の技術を発展させ、自動車産業が主力となっているわけです。 それは大きな例ではありますが、小さな技術革新から科学的な管理まで、何処の会社でも発展と生き残りをかけて常に新しい商品を世に送り出してきたのです。 沢山の良い椅子張りもありました。 殆どが、価格競争に巻き込まれて失っていきました。

さて、毛織ですが、たったの二つに分かれると言って良い。 紡毛織物と梳毛織物だ。

紡毛も梳毛も、元々は輸入した毛から不純物を落とし、糸にしていきます。 どちらも、毛を一面に並べて整えて、それを縦筋に束ねて一本の弱い糸にしていきます。 綿でいうカード工程の様なものです。 紡毛はそのまま糸にし、梳毛は櫛でとかしてから糸にします。 紡毛は、毛方向がバラバラのまま、撚りにかかり、中は空気が多くてふわっと、外はトルクが掛かって毛を抑えます。 従って、チクチクする分、空気があって保温性がよく、冬のジャケットやコートなどに向いています。 毛が出ている織物ですね。 

梳毛は、櫛でとかすので毛方向が一定になる分、撚糸で中から外までトルクがかかりすっきりした糸になります。 普通に膝掛やサマーウールであったり、通気機能と湿度調整機能を利用して夏でも快適です。 一般スーツの様な感じですね。

つまり、La Bandaは、梳毛系の織物で、輸出入の関税を決めるHSコードにおいても紡毛系織物とは全く別な番号となる、別物なわけです。 梳毛は、毛方向を丁寧に整えて、ムダ毛を落とす違いがある。 犬や猫の毛が抜ける時期にとかす、ああいうイメージです。 従って、梳毛は紡毛よりもムダ毛がそがれる分、同じ量から作る工程で原材料が減ってしまいます。 同じ太さにするには、もっと原材料が必要でコストが掛かる製法です。 勿論、くしに付いた毛は捨てずに戻すので原材料の無駄はありませんが、毛足の短いかたい毛は、梳毛にならず違う用途、紡毛やワタとして使うことになります。 

梳毛系というのは、アクリルも入っていますし、使用する機械が昔と違ってリング紡績機とは限らないからです。 梳毛で、紡毛っぽくつくれますし、その逆もできます。 梳毛専門店が紡毛が流行ると紡毛っぽく作ることもあれば、コスト問題でとか、理由は色々あるでしょう。

2020年10月1日木曜日

レザーの類似品についてのページ、サンプル帳に入れました。

 レザーの総合サンプル帳の企画が終わりました。 コピーはしないで下さいという日本語と中国語のページを、いつもの通り入れました。 これが企画の締めくくりです。 大抵の場合、コピーは、日本人が海外の工場に依頼しているという事実です。 大抵、技術途上国では、私が技術指導をしているので、それら工場に依頼が来るのを把握しています。 その証拠を持っていますが、日本では、お客さん又はその関連であるため、言うに言えないだけです。

私の作るPVCレザーは、枠的な規格は数種ありますが、代表なのが発砲体があって、1mm厚のエンボスタイプ。 裏張りは、細分化されていないメリヤスを使用します。  
同じ絞で、同じ色の商品はコピーとなるか、不当競争になるかといえば、それだけではなりません。 樹脂の配合やその生成プロセスで特徴が変わるからです。 化学品であるだけに、見た眼は一緒。 同じカプセルのサプリで中身違いという、高度にそっくりなレベルでの話し。 それで、本社に赤外線分光試験機を導入し、試験して、分子の数量で偽物か本物か見分ける仕組みを10年前に作ったわけです。

実際に、皆さんが海外品と比べて、シンコーのレザーは破れない、クレームがない、海外品より遥かに長く使っていると気が付いていると思います。 知恵に知恵を入れて、同じ商品でも日々改良に改良を重ねて、コストが途中であがろうとも、問題点を減らしていっているからです。 作って終わりではなく、作ってから更に高めている、そういう企画をしています。

今でこそ、織物を携わりながらも素人化している人が多いので、この話が判るか疑問ですが、何処のメーカーの糸であるか、その商標はなんであるか気にしていますか? 商標で、糸の特徴、染色での発色の特徴などが判り、企画段階でどの糸を使うか考慮するのがプロです。 皆さんにはポリエステルであっても、我々は、東レの○○、東洋紡の○○と登録商標で呼んでいます。 ポリエステル100%であっても、製造方法が違うし、樹脂の重合度も違う、発色も、伸びなどの特徴も違うのです。 見た目が似てる、例えばヒートテックと同じような生地の下着があっても、違うのは使えばわかること。 糸の形状すら違うのですよ。 丸い断面の糸ばかりではありません。 速乾させるために面積を増やすのに星型の断面のポリエステルもあります。 同じ規格に見えても全くちがうのです。 我々には、糸の断面形状を見る為の顕微鏡設備もあります。

残念ながら、商標登録のある糸は、海外に価格で押されてしまって、激減してもう10年以上。 それでも、残っている糸を使いこなそうと奮闘しています。 又、糸での戦いだけでなく、我々は糸をケチらずに、打ち込みを上げる(横の糸を打ち込めるまで打って、スカスカにしない)努力をしてきました。 もう一本、入らないか?と部下に聞きます。 一本増やせばコストは上がりますが、変な織物を流通させていたから織物業界が沈んだと思っていますので、良いものを作ることに専念しています。 打ち込みが少ない織物をみると、だから国産は生き残らない、国際競争を甘く見すぎて業界が沈んだのに!と、吐き気がします。 我々の織物は、糸をケチらない作りを今後も徹底し、海外勢に安物でやられる前にどんどん手を打っています。

同様に、PVCレザーも現在、世界一厳しい次亜塩素酸テストと耐アルコールテストが、この本社2階で行われています。 今年、自社設計で作った自動耐アルコールテスト器がフル稼働しています。 一度に24種類のレザーをテストできます。 それでも、1500回、1000種類の試験をするのですから、途方もない手間と時間がかかるテストです。 以前なら、十数人のアルバイトでやっていた試験ですが、コロナ禍で自動化して、間に合わせました。

尚、希望であれば同業者であっても、この自動試験器を原価でお譲りいたします。 なぜ、ライバルに原価で? マヤカシものが国内で流通してしまえば、海外商品がどっと入ってきてしまいます。 結果、産業を痛めてしまいます。 互いに競争して、生き残るべき商品を開発しあって、胡坐をかかずに戦うことが大事です。 戦う製造業の応援は、戦える素材の提供で達成したいと思います。

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2020年9月18日金曜日

LaBanda ウール30%の平織り 発売開始

 満を持しての言葉の通り、長い間戦える品質で、戦える価格に出来なかった企画の船出。

どれくらい長いか? 20年以上と言って良い。 私が活動している地域は、毛織物で有名な尾州地区。 昔は、毛番で10番手の平織りなど、幾らでも作れた。 糸の形状を撚糸で工夫して、同じ10番手、同じ打ち込み本数であっても、見た目や風合いが全く違う平織りが何通りも出来たものです。 しかし、当時も今も、ウールとアクリルをワタで混ぜて紡糸するとなると量が必要。 量産しないと成らない。 量産するとなると、量産家具メーカー向けとなり、コストが合わない。 負のスパイラルと言って良い。 量産メーカー程、コストよりも質に行って欲しいと提案してきたが、そう認めて貰えなかった我々にも力が無かった。

この頃から暫くは、テキスタイルは超デフレに入っていき、糸を減らして目付を抑えて少しでも安くする、糸を膨らませて太く見せるなどで対応してしまった。 それで売れたから良し、という営業本意だった。 本来国産があるべき方向だった、”拘り”分野さえも生き残れない、究極に疲弊していった時期でもある。

安いウールは毛足が短く、繊維が太いので、撚糸すると、糸の先端が飛び出て、チクチクしてしまう。 欧米ではツイードでは当たり前のチクチクが、日本人には合わないとされていて、最初は好みの違いを信じなかったが、ことごとく、チクチクするからだめと言われた記憶が残っています。 そこそこ繊維が長いだけで原料価格が全然違う。 細い繊維となると、原価がもっと違う。 そういう理屈の天然繊維であるのだが、量産家具メーカーさんは、そんなことは関係なく、チクチクするからだめ、高いからダメ、なのである。 その内、天然繊維では到底合わない価格になり、化学繊維で良い物を持ってこいとなる。 アクリルも割高、安価な無機能ポリエステルに置き換わっていき、中国が台頭。 誰がやっても利益がでない商品だらけの国産テキスタイル産業になっていった。 

幸い、弊社の南通シンコーが、中国で2002年に稼働したため、今もテキスタイル事業が継続されているが、酷い状況だったのは間違いない。 中国の責任者だった私は、直ぐに中国のウールの紡糸メーカーに行き、毛織物のコスト等の課題に取り組んだ。 そうして生まれたのがウール70%のテキスタイル、ロッサだ。 織物の設計は当時の企画だったが、上代で3900円という破格で販売した。 工場手配をした私からすると、設計は良くなかった。 本当の商品設計は、継続性の担保にあったので、言及したが、仕方ないで片づけられた。

今は日本の婦人服向けの下請として、最大手の一つになっている織物メーカーだが、当時は、経営者は近代、工場は国営企業っぽさがのこる会社が多く、ここもそうだった。 先方の購買の問題でもあろうが、原料のウールの品質が毎回違っており、作るたびに太さが違う、チクチクが強い、色が合わないなどで、この価格でも量産メーカー向けで売れなかった。 量が必要で、家具の量産メーカーに決定しなければ、とても扱える商品でない。 中国=品質が悪いというイメージも強かった時代。 今じゃ考えられない、”買い”の価格設定である。

ほどなく、改良して小ロット(1色1000m生産)にしたら、上代が6000円まで上がってしまい、廃番へ。 廃番処理に1千万円を超えるお金が必要だったと思う。 それから10数年。 レベルを上げている機屋と巡り合い、部下に命じて試作を開始。 毎回だめの繰り返し。 しかし、糸を見ると改良点が明確であったし、コストがあうと算盤ではじけていた。 自分で現地へ行って、一押することにして、今のLaBandaの価格、品質、巨大なロットの設定がされ、部下へバトンタッチ。 1年かけて物性面をクリヤーして販売にこぎつけた。 参考上代が4000円とは、ハッキリ言って、超買いのクオリティー。 バックなどの小物でも、使って欲しい。 戦える商品です。

まず、チクチクしません。 目付も、糸がこれ以上は要らない位打ち込んであげています。 これにより、滑脱などの基本問題を解決しています。 ラバンダは、定番化されると思います。 長期に愛される商品として、大きな製造ロットでも躊躇せずに、製品化しております。

LaBandaの目標売上は年間で2億円。 10年20億円をペイラインに設定し、多国品のコスト競争に絶対に勝つ商材として市場へ売り込みます。

2020年8月7日金曜日

抗ウィルス加工の危険性に言及しておかないとならない

下記は、少し前の抗菌に対しての私のブログ・コラム。

劇場や車など長時間座る環境にまで加工すると聞いて、それ大丈夫?という話で、題名を抗ウィルスに変えて発信しなおしです。

抗ウィルス加工により、

① 身体中にある良い菌類も殺してしまう、その問題を検証していない。

② ウィルスの変性を助長しかねないが、その問題を検証していない。

①か②であったり、①と②であったり、抗菌もメカニズムによります。

 

再掲載:

お客さんの声は、どの業種によっても大切であります。 きっと、声には切望なニーズがあるでしょう。  問題は、それが正しいニーズであるか、倫理的にどうなのか、深く調査をしていかないと、本当のニーズに応えられないだけではなく、開発コストは勿論、許可を出す特殊な法人への登録費用などは特に多額で、損害もでてしまいます。 損害は、次の開発コストに響くので、出してはなりません。 開発コストは膨大にかかるのです。

ニーズの勘違いは、匂いがその一つです。 消臭は日本人独特の趣向と言われていますが、洗濯物に香りが付く機能においては苦情も多い。 マンションで隣のベランダから香る匂いで気持ち悪くなり、自分の洗濯物に移っているかも、と、隣に苦情を出してトラブルになったり、メーカーに自分の服に匂いが移ったか調査しろだとか。 一部の人の良かれをニーズとしてしまうと、とんでもない訴訟がちらつく、問題だらけの対応になってしまいます。 アレルギー的に、くしゃみが出て、それが匂いのせいだという、原因は多数考えられる苦情もある。 証明できないから厄介ではなく、証明出来たら、訴訟和解という大損害に繋がる。 うちの子は、兄弟で趣向が違い、片方が気に入れば、もう片方は、この匂いなら着ないから、洗いなおせと女房にいう始末です。

抗菌もブーム時は、なんにでも入れろでした。 顧客のニーズだと営業部が言い張っていたのを思い出します。 当時は、私も営業部にいましたが。。。 実際に、世の中の新商品は殆ど抗菌だった。 一方、多くの医療関係者からは、不要だから外してくれと怒られるように言われたものです。 メンテナンスで除菌しているので、余分な機能はかえって怪しい。 シンプルな構造体のモノが良いという本当のニーズでした。 確かにレザーは、化学の結晶である。 ロングライフの為に、シンプルが一番いいのは、作っている我々が一番理解していて、営業のプレッシャーやニーズに負けている背景もあるものです。

ちなみに、私がオリジナルを作る開発では、余分なものは入れない。 単純な化学構成で、問題があっても特定できる範囲の添加物に納めます。 昔からの継続商品で抗菌機能付きは、現在は、比較的安全性が高いと思われるAgイオン抗菌剤へ振替はしましたが、新商品では例えAgイオンでも抗菌剤を入れる時は慎重です。 抗菌剤は、人に有用な菌も一緒にやっつけてしまいます。 ここ数年、沢山の論文を読みましたが、その場合、有用菌がダメージをしても問題はないという答えもなければ、菌類の耐性化はないんだという断定もされていない。 

仮に耐性菌に変わる手助けをしていれば、助長しかねない菌の特徴があるのに、添加した行為となり、人ならではの欺瞞、愚であると言って良いわけです。 そんな仕事をするために、椅子の資材に携わっているわけではない。 売れないから入れる、そんな程度で安心安全が担保が出来る商品開発をしてきたわけではないのです。 撥水の何とかクリーンとかも、唯のナノ撥水じゃないか! しかも、日本がトップの技術!と思いますが、営業のそれじゃないとダメ的なニーズに押されがちです。 弊社のAGE加工の方が成績が良くて安くて、どんな布にでも加工ができるのにです。 ついその前のニーズは、小ロットで撥水してくれだったのに、出来るようになれば、カッコいい名称のそっちが、高くても良いんだわ、です。 それ、ニーズではなく、現存する技術を紹介していない、される側も気がないだけの話ではないでしょうか。

抗菌は、25年くらい前のブームで、各糸メーカーはアクリル、ポリエステルなど、練り込み型の抗菌糸をブランド化して販売していたのが懐かしい。 織物担当は、糸メーカーの商標名とその組成、特徴、機能を頭に叩きこんでないと仕事になりませんでした。 今も其の商品群が弊社に残ってますが、抗菌の添加剤を入れていないレザーより売れたという事実は一度もない。 普通、拭けば取れるものに、わざわざ添加してコスト・リスクを増やす必要がないわけです。 ましてや、全ての菌に効くという商品は無い。 抗菌だらけの風呂場の筈が、カビや菌でピンクや黒になってしまう。 経験あると思います。 しかも、数年後にはしょっちゅうカビ退治しないと成らないはめに。

私は、抗菌グッズや制菌グッズは買いません。 抗ウィルスなどトンデモない。 私の身体の菌類まで死んだら、健康を保てません。 身体の菌の殆どは、悪い菌の繁殖を妨げてくれます。 入る余地がないくらい、自分たちが占領してくれる。 防御システムを揺るがす、トロイの木馬だと考えるからです。 実際に、菌類などは生命ですから、自分を押さえつけようとする相手が出現すると、生き残るために細胞分裂を活発にするという話があります、ストレス耐性ですね。 スキがあれば、寧ろ、身体に悪い方向へ変性するかもしれません。 又、変異の早いタイプのウィルスであれば、抗ウィルス剤が変性を助長する可能性も否定できない。

一番だめなのは、買う人は理解して買っても、使う人は知らないケースが殆どであること。 例えば、抗菌・抗ウィルス添加物が嫌いな私が、レストランで、この椅子は抗菌剤ははいっていますか?と聞いたら、応えられないでしょうし、私は変人でしょう。 要するに、私には影響があると思っているのに、抗菌剤が入った表面材を使っているとは、座る人=私にわからない。 菌を抑える程の深刻な事態(抗菌)において、使う使わないの選択権が明示されないのが椅子だということになります。

難しい話だったでしょうか。 

2020年8月5日水曜日

プラスチックを減らそうの動きに嘘が

プラスチックは悪だと、双方の議論なしで断定する風潮。 様々な出来事で、SNSなどの害を感じている人がいたら、この話も一緒の類です。

まず、水道管。 地震の国のおいて、土やその上にある建物の重さに耐えながら、柔軟性があるのはプラスチックです。 コンクリはヒビ割れて水漏れ。 古い水道管の中をビニールで被覆して寿命を延ばすなど、必至に対応されていますが、それもプラスチックが解決しています。 金属はご存知の通りに腐食し、飲料水にカビなどが発生。 市などが引いてくれる水道管までは管理されていても、そこから家やマンションに引き込むのが鉛菅であったり、調べたらびっくりの水が普通に使われています。 置き換えるのも腐食の心配もないPVC管、プラスチックです。 水では、塩ビパイプが活躍する場です。 世界一漏水率が低い、その原動力となっているのが塩化ビニルという名称のプラスチックです。

繊維は粗、プラスチックです。 ウール、綿、麻、絹で、人類70億人分を賄えるわけないことぐらい科学が判ると言う人なら、生産量とCO2、耐久性のデータを取り寄せれば、直ぐに理解できるでしょう。 プラスチックが害だと堂々と科学らしく情報発信している人が、天然繊維の一張羅でなく、沢山の下着や洋服を着ている段階で酷いペテンです。 これこそ、自分の生活を見てみろ!です。 ナイロン、アクリル、ポリエステルが3大化学繊維と呼ばれ、それらはプラスチック。 今は、弊社のオリジナル糸のポリプロピレン糸を使った織物だけが次亜塩素酸で色が抜けませんので、4大化学繊維とはなりませんが、ウィルスを死滅させる薬剤で劣化するのを防止する機能面では、そうした改良プラスチック繊維の発展が、人類を守ることになっています。

医療の現場ではどうでしょうか。 今は酸素マスクが着目されていますが、チューブの殆どがPVCパイプです。 マスクあてもプラスチック。 ギブスでも使われますし、点滴パックやそのチューブでもプラスチックなしでは、成り立ちません。  

次に衛生品。 マスク、生理用品、プラスチックなしで成り立たない商品です。 紙は木の伐採を伴うパルプから。 こうした紙の様なモノは、化学繊維を固めたモノであること。

食品パッケージ。 ペットボトル、入れ物という概念や宣伝の概念以前に、衛生担保の為の存在であること、もう議論不要ですね。 

全て、人口の増加と比例していきます。 都合の悪い、人口抑制は議論しません。 都合の悪い産業へは文句を言いません。 か弱いストロー産業(?)に行く、合理性の無さが表しています。 環境だというのも、経済活動であり、資金が入ってこないと何もできません。 失業者です。

私は、プラスチックは石油由来が殆どですから、焼却の徹底で環境汚染が低いと、訴えています。 ゴミに悩む国、地域に、適切な焼却炉とその熱エネルギーを電気づくり等に使う仕組みと一緒に、環境団体が調査して問題ある地域から優先的に、提供することがWin-Winであり、現実的であると思います。 分別するから、地球上にこぼれてしまうのです。 直ぐに燃やす、繰り返すことが大事です。 焼却炉の性能はひと昔と違い、非常に優秀であります。

2020年7月15日水曜日

抗菌ブーム再来。 抗菌なら売れる、では企業らしくない。

お客さんの声は、どの業種によっても大切であります。 きっと、声には切望なニーズがあるでしょう。  問題は、それが正しいニーズであるか、倫理的にどうなのか、深く調査をしていかないと、本当のニーズに応えられないだけではなく、開発コストは勿論、許可を出す特殊な法人への登録費用などは特に多額で、損害もでてしまいます。 損害は、次の開発コストに響くので、出してはなりません。 開発コストは膨大にかかるのです。

ニーズの勘違いは、匂いがその一つです。 消臭は日本人独特の趣向と言われていますが、洗濯物に香りが付く機能においては苦情も多い。 マンションで隣のベランダから香る匂いで気持ち悪くなり、自分の洗濯物に移っているかも、と、隣に苦情を出してトラブルになったり、メーカーに自分の服に匂いが移ったか調査しろだとか。 一部の人の良かれをニーズとしてしまうと、とんでもない訴訟がちらつく、問題だらけの対応になってしまいます。 アレルギー的に、くしゃみが出て、それが匂いのせいだという、原因は多数考えられる苦情もある。 証明できないから厄介ではなく、証明出来たら、訴訟和解という大損害に繋がる。 うちの子は、兄弟で趣向が違い、片方が気に入れば、もう片方は、この匂いなら着ないから、洗いなおせと女房にいう始末です。

抗菌もブーム時は、なんにでも入れろでした。 顧客のニーズだと営業部が言い張っていたのを思い出します。 当時は、私も営業部にいましたが。。。 実際に、世の中の新商品は殆ど抗菌だった。 一方、多くの医療関係者からは、不要だから外してくれと怒られるように言われたものです。 メンテナンスで除菌しているので、余分な機能はかえって怪しい。 シンプルな構造体のモノが良いという本当のニーズでした。 確かにレザーは、化学の結晶である。 ロングライフの為に、シンプルが一番いいのは、作っている我々が一番理解していて、営業のプレッシャーやニーズに負けている背景もあるものです。

ちなみに、私がオリジナルを作る開発では、余分なものは入れない。 単純な化学構成で、問題があっても特定できる範囲の添加物に納めます。 昔からの継続商品で抗菌機能付きは、現在は、比較的安全性が高いと思われるAgイオン抗菌剤へ振替はしましたが、新商品では例えAgイオンでも抗菌剤を入れる時は慎重です。 抗菌剤は、人に有用な菌も一緒にやっつけてしまいます。 ここ数年、沢山の論文を読みましたが、その場合、有用菌がダメージをしても問題はないという答えもなければ、菌類の耐性化はないんだという断定もされていない。 

仮に耐性菌に変わる手助けをしていれば、助長しかねない菌の特徴があるのに、添加した行為となり、人ならではの欺瞞、愚であると言って良いわけです。 そんな仕事をするために、椅子の資材に携わっているわけではない。 売れないから入れる、そんな程度で安心安全が担保が出来る商品開発をしてきたわけではないのです。 撥水の何とかクリーンとかも、唯のナノ撥水じゃないか! しかも、日本がトップの技術!と思いますが、営業のそれじゃないとダメ的なニーズに押されがちです。 弊社のAGE加工の方が成績が良くて安くて、どんな布にでも加工ができるのにです。 ついその前のニーズは、小ロットで撥水してくれだったのに、出来るようになれば、カッコいい名称のそっちが、高くても良いんだわ、です。 それ、ニーズではなく、現存する技術を紹介していない、される側も気がないだけの話ではないでしょうか。

抗菌は、25年くらい前のブームで、各糸メーカーはアクリル、ポリエステルなど、練り込み型の抗菌糸をブランド化して販売していたのが懐かしい。 織物担当は、糸メーカーの商標名とその組成、特徴、機能を頭に叩きこんでないと仕事になりませんでした。 今も其の商品群が弊社に残ってますが、抗菌の添加剤を入れていないレザーより売れたという事実は一度もない。 普通、拭けば取れるものに、わざわざ添加してコスト・リスクを増やす必要がないわけです。 ましてや、全ての菌に効くという商品は無い。 抗菌だらけの風呂場の筈が、カビや菌でピンクや黒になってしまう。 経験あると思います。 しかも、数年後にはしょっちゅうカビ退治しないと成らないはめに。

私は、抗菌グッズや制菌グッズは買いません。 抗ウィルスなどトンデモない。 私の身体の菌類まで死んだら、健康を保てません。 身体の菌の殆どは、悪い菌の繁殖を妨げてくれます。 入る余地がないくらい、自分たちが占領してくれる。 防御システムを揺るがす、トロイの木馬だと考えるからです。 実際に、菌類などは生命ですから、自分を押さえつけようとする相手が出現すると、生き残るために細胞分裂を活発にするという話があります、ストレス耐性ですね。 スキがあれば、寧ろ、身体に悪い方向へ変性するかもしれません。 又、変異の早いタイプのウィルスであれば、抗ウィルス剤が変性を助長する可能性も否定できない。

一番だめなのは、買う人は理解して買っても、使う人は知らないケースが殆どであること。 例えば、抗菌・抗ウィルス添加物が嫌いな私が、レストランで、この椅子は抗菌剤ははいっていますか?と聞いたら、応えられないでしょうし、私は変人でしょう。 要するに、私には影響があると思っているのに、抗菌剤が入った表面材を使っているとは、座る人=私にわからない。 菌を抑える程の深刻な事態(抗菌)において、使う使わないの選択権が明示されないのが椅子だということになります。

難しい話だったでしょうか。 

2020年7月3日金曜日

PVCレザーの汚れ落とし/椅子の汚れ

テレビで、どんな汚れも落としますというクリーニング屋さんの達人が紹介されることがありますね。実は、我々の織物の検品作業では当たり前に、同様の作業があります。
元々はワタですから、組成の違うワタクズも紛れ込んでいれば、工場内で油が付着した油クズが落ちて紛れ込んだりもします。 それを糸にして、撚糸して、染色して、糊を付けて整径して、織って、補修して、巾だしや風合い出しの加工している間に、それぞれの機械油が付いたり、すこしホコリがついたりです。 勿論、途中検品でも、シミ取り作業的なこともやられますが、最終検品では、さらに注意して綺麗にして出荷するわけです。 クリーニング屋さんの様な生活汚れでもないですし、しょっちゅう汚れて最終商品になるわけではないのですが、知識やテクニックは同様です。 私などは、クリーニング屋でなくても、レザーや織物の企画する仕事で、汚れ落としは必須の知識だと思いますから、汚れのメカニズムや汚れ落としは熟知しています。
基本は、
① 界面活性剤で乳化させて浮かせて取る
② 酸性、アルカリ性のpHで、中和することで取る
③ プラス又はマイナスイオンで、中和させて取る
④ 物理的なものは、ブラシで取る
⑤ 溶剤で溶かして取る

それらを組み合わせて汚れをとります。 汚れの正体さえ把握できたら、大方落とせるわけです。 織物場合、シンコールのテキスタイル総合サンプル帳の写真カタログP170と171に詳しく書いてありますので、参照してください。

さて、テキスタイルのシミと違い、レザーの場合は満遍なく汚れているのが良くわかるのです。 全体が皮脂や紫外線で変色していっています。 一か所、拭き取ると、その拭き取った跡だけが、色が変わった風になってしまい、結果全部を拭き取らなくてはなりません。 こうなると大変な作業です。 ですから、レザーの場合は、極端に落とすような作業はしないのが鉄則です。 そして、張替をするのが一番です。
どうしてもなら、やるしかないのですが、その大変な作業を次回のレザー総合サンプル帳で紹介したいと思います。 さて、ここでは基本の汚れ落としを書いて置きます。

大抵の汚れは、皮脂によるものです。 長い年月で、固まって取りにくいのですが、皮脂は弱酸性を示すので、アルカリ性の液体が効果的です。 アルカリ性の代表が重曹です。 食用のでも構いません。 セスキソーダでも構いません。 水の5%から10%の割合で溶いてください。 次に、汚れを剥がし落とすのは、界面活性剤の力が大きい。 そこで、前述の重曹溶液に食器用中性洗剤を数滴垂らしてください。 これで汚れ落とし剤が整いました。 

汚れている部分に溶液を垂らし、ガーゼ状の布で力を入れずに時計回りでぐるぐる回して、洗剤分が白くなるようしてください。 歯ブラシは、レザーの表面を傷つけ、汚れがそこに入り込んでしまうことで、後々に新たな汚れ源となるので、基本使用を避けてください。
どうしてもの場合の方法は、新サンプル帳で紹介する予定ですので、お待ちください。

次に、白くなったら、乳化されてきているので、若干力を入れてぐるぐる回してください。 そこから1分放置して、ぬるま湯で拭き取ります。 拭き取り作業は念入りにしてください。 洗剤成分がのこると、カビや菌の餌になるなど二次被害が考えられます。
椅子の汚れ落としの経験では、クエン酸(弱酸性)で効果は少ないです。 やはり皮脂が中心なのでしょう。 それ以上の汚れ落としは、化学的に内部へ入ってしまっていますので、諦めてください。 ある程度全体が落ちたら良しとするのが鉄則です。

革製品や新品のジーンズなどのモノからの染料移行は、汚れではないので落とせません。 移行は、一番多い事故ですが、基本的に私が企画するレザー商品は、耐移行のノウハウを付加してありますので、他社商品より、圧倒的に色移行の事故が少ないと言えます。 移行しにくいのに移行するのですから、諦めレベルです。 他社のモノはこの対応をしていませんので、同じ値段、安いなどに惑わされない様にしてください。 椅子は、耐久資材ですから、不満足になれば、不満足の期間が長くなり大きな不満になってしまいます。

汚れ落としの実験写真です。 白っぽく色が変わっている部分が、色々な方法で落としている実験状況です。 私は、汚れたレザーも全国から収集しています。 
落ちないとか、移行したとか、膨大な量になるので、問題解決したら捨てて、資料化はしていませんが、汚れの原因を追求、研究して、レザーに使うケミカル構成の開発に役立てています。
研究しないで、レザーサンプル帳の発刊はできません。 本質の問題を解決して、できるだけ値打ちに設計する会社ですから。 

2020年6月23日火曜日

IT IoT 言葉遊び

日本で、オンライン授業をやろうと思ったら、可能だった学校・生徒の数が僅か5%だったとか。
20年前に言われていたデジタルディバイドが、まさか、今頃日本で、、、。
にわかに信じがたいが、これは正真正銘のデジタルディバイド。 所得の差で、コネクテッドかそうでないか、情報に触れられるか、そうでないかに分かれているのだから。 トヨタさんのコネクティッドカーのコンセプトは、到底皆が繋がるわけがない、特別な人だけ用ということになる。 車が携帯に繋がってくれれば良いだけなのに、ガラパコスへ。

家計の通信費で、携帯電話の総額が高すぎるので、一般電話を持たない世帯も増えているという。 ネット環境で光通信をいれれば、プロバイダ料と合わせて、昔の電話代を超えてしまう。 プロバイダ料など、接続させるだけだから、サブスクと一緒でぼろ儲け商売の一つ。 それに、家族全員の携帯代となれば、経済的にギブアップすることになる。

パソコンがない子供もそう。 携帯が高すぎて両方は買えない。 要らないということだろう。 これは、パソコン世代だから思うのではなく、違うディバイドが発生していると考えて良い。 パソコンは、プログラムを理解するのに役立つ。 働きなどの分担は、脳と神経の構造そっくりと言って良い。 どうして動くのかに疑問さえ持てば、パソコンを分解して理解が進む。 その機会がある子とない子だ。

ITは誰もが、質の良い情報に安価でアクセスできる、総標準化の夢のツールだと、大学にしかネットがない時代に教わったから、今もそうあるべきと信じている。 日本に帰って来て、DoCoMoがガラケー、ガラパコス、高価格をしているのを見て、この国の未来はあかんわ、絶対あかんくなるわと思ったのを覚えているし、書き留めている。 KDDIの参入も、SoftBankの参入も期待したが結果、横並びで、要するにそういう会社が情報という富を、”がめ”やがったと憤慨もした。 実際そうなのだ。 スマホで皆、レベルの低い世間話を一生懸命に追っかけている。 例えば、コロナなら、私は論文を追っかけて、真実をみつめている。 皆、アクセスする権限は同じで、そのリタラシーによってのみ、得られる情報が違うということだ。

私は格安SIMが出た時分から、それに乗り換えてデータオンリーで契約、当時はSKYPEとKDDIの無料050電話を使っていたので、携帯電話代が1000円。 みなが1万超えたといっている時代だ。 給与が少ないだの、裕福でない、という社員の訴えは、到底受け入れられなかった。 知恵がない、工夫しない、いや、そのスマホで調べない自分がなしている生活の問題だろう。 水を買ってるだけで十分裕福だ。 外食するだけで十分裕福だ。 幸せの見つけ方をしらない。 誰もが同じ条件でアクセスできるものがネットにある。 そこに幸せがあるのではないか。 是非、自分のスマホが知恵の塊にアクセスするだけのツールとして使いなおして欲しい。

2020年6月10日水曜日

デザインコンセプト

一つ一つの商品開発もありますが、サンプル帳や展示会などの100点以上の新商品を作る場合、バラバラにならないよう テーマ、コンセプトを仮説を立てながら、シミュレーションを繰り返し、決定していきます。

そのようなプロセスが必要な大きな企画が年に数回あります。 その殆どの指揮をとるのですが、皆さんが想像するよりも多くの人が携わっていくので、企画の最初にテーマ&コンセプトが固まり次第、説明する仕様書のようなものを作ります。 内容は、言葉とイメージ画で用意しています。 このテーマコンセプトは、大体、1年から2年かけて積み上げられていきます。

言葉項では、数字も入れているので、管理上は判り易いのですが、デザイナーやフォトグラファー、コーディネイターなどの外部関係者は外人であったり、右脳系であることが殆どなので、画も数点用意して細かいニュアンスを伝えていきます。
その後、コンセプトの展開段階で、説明したときの皆の反応や提案などを膨らまして概要が作られて行きます。

次期サンプル帳のデザインコンセプトの一例です。
カレンダーの裏に、筆一本を指先につまんで、墨で描きました。 プリントの表現方法を表しています。 長い筆の端を三本の指でつまんで、ざっざっと書いています。 紙は大きなカレンダーの裏側なので、この時点の写真では、しみこむ時間差も出ています。 これは図案ではありません。 

私は、普通1版でプリントするデザインであっても、数版重ねていく独自の技法を取っています。 プリント版の重ね方を数種類を表現し、版を作る段階でこのニュアンスの範囲から逸脱しないよう基準となります。 版が増えれば比例して工程が増えてしまいますが、質感向上には妥協をしていませんので、重要な作業となります。

夏の展示会はコロナの為に、取りやめることになりましたが、次の企画分は、その分充実していますのでご期待ください。 私の海外出張が無くなった分、新たな工夫を練りに練り込んであります。


2020年4月10日金曜日

流通業務は通常通り:愛知県 緊急事態宣言

愈々、すわるとねるの資材のメイン倉庫の拠点、名古屋が愛知県の緊急事態宣言発令されました。

ご心配される方も多いと思いますが、弊社商品については以下の通りです。

倉庫、配達については、平常通りの稼働となっております。
業者による配送については、昨今のドライバー不足で、既に、受注の締め切り時間を早くさせて頂いているため、それ以上に締め切り時間を早くしなくても、対応はできると考えます。 常時、早めのご手配で、宜しくお願い致します。

本社は、港に近い物流倉庫街にあり、遅い注文でも、配送業者への持ち込みで対応できていましたが、元々従業員の帰宅が30分以上、遅くなるなど働き方改革の中においては厳しい状況でした。 今回のコロナ対策による緊急事態宣言につきましては、接触を減らすという趣旨があり、人の出入りの多い配送業者へ出向くことを控える必要が御座います。 また、倉庫と流通を止めないと同時に、感染対策をしております。 残業を無くし接触時間を減らす、人数を減らして接触を減らす等のオペレーションとなり、配送業者への持ち込み依頼については、”お断り”を基本とさせて頂きます。 

業務に尽きましては、弊社のWEB受注システムが稼働しており、多くのお客様にはご注文を直接入力いただいております。 そのシステム上のオーダーについては、非常にスムースに運営されます。 登録制になりますので、まだ、弊社のWEB受注システムを使っていないお客様に置かれましては、担当営業と打ち合わせの上、早期にWEB受注の導入をお願い致します。

WEB受注システムを導入して2年、さらに通常よりも業務の人数を減らして対応となるため、電話対応もFaxによる受注も制限があります。 WEB受注システムを利用していらっしゃらないお客様には、直接、営業担当の携帯へご連絡頂き、在庫確認やご注文をしていただけるよう、お願い申し上げます。

2020年3月16日月曜日

そのマスクはプラスチック製です

新型コロナウィルスで、トイレットペーパーが無くなる騒動。 マスクの材料が”紙”というトンデモない間違いから。 マスクを作るために大量の紙がいるから足りなくなる、と説明され、勘違いされたデマ。 材料が一緒という嘘が理由で、うわさが広まったのか、誰かが儲けようとしてかの真偽はわかりません。 唯、明確に言えるのは、紙製のマスクは無視していいくらい、使われていないということ。 (誰かが”紙製もあるよ、無いとは言い切れない”と言うかもしれなく、それに応えるのが面倒なので、この表現ですが、普通ありません。) 紙オムツも同様で、紙ではなく繊維でできた不織布。 肌に当たる部分だけ綿というのもありますが、化学繊維が使われていると思っていいでしょう。 介護を中心に消費の多い紙オムツは、特に名前で勘違いしやすい。

使い捨てのマスクで使用されている材料は、不織布といって、繊維を絡めた物。 紙はパルプ繊維を絡めたものであるから、構造的に似ていないとは言い切れないですが、不織布は鉛筆で書くことが出来ないので、まったくの別物です。 この不織布に使われる繊維は、石油製品で、プラスチック。 ポリプロピレン製、ポリエチレン製、ポリエステル製、そのミックス。 どれも石油由来で、ストローと一緒のプラスチックです。 

あれ?マイクロプラスチックの元となる物は辞めるって宣言している大手の会社さん、どうなってるのでしょうか。 サステイナブルという十何項目のあれ、使い捨てマスクは、紙オムツは、どうなるのでしょうか。 そう聞きたくなりますか? 私は、直接聞きたいです。

環境問題の全てを表したのが、このトイレットペーパー騒動です。 紙オムツも、マスクも、衛生商品です。 パッケージは、印刷するので宣伝などの目的に思われますが、本当の機能は、”衛生の担保”です。 これらをギブアップして、人の生活は不衛生、ウィルス、菌類と戦えないのです。 本当の事実を中心にして、やるべきこと、そうでないことを振り分けるべきなのです。 これが出来る企業が環境対応企業であり、ストローなど誰が聞いても”?”ような流行り文句だけを取って、環境対応していますとは如何なものか。 この手の話しは、企業に広報がいれば、これぞとばかりに仕事を作る。 環境問題の真実から、どんどん遠ざかっていくのです。

コロナで、経済という血の流れを犠牲にしたように、人間の活動は、そうした犠牲なしでは安心安全の生活は成り立たないのです。 本当のプラスチック対策は、ごみを確実に集め、確実に燃焼すること。 小動物に取られ、風で飛ばされないような大型容器での回収など、やるべきことが沢山あります。 又、すべての国が、収集し償却するよう、出来ていない国を支援する、努力する方に力を入れるべきではないでしょうか。

2020年3月10日火曜日

中国工場再稼働1か月が経過

2020年2月11日に、無事、再開を果たし、現在はフル稼働で、コロナウィルスによる春節の延長休みの遅れを取り戻しております。 周辺企業も同様で、遅れを取り戻しているところと聞いています。 上海より南の織物工場は、当初は相当なダメージが予想されていましたが、現在は80%の稼働で供給が出来ております。 内地の仕事が動いてない分、80%の稼働でも十分なキャパシティがあります。 輸出主体の納期が迫っている案件は、その分助かったと感じています。 原材料についても、春節は何が起こるか分からないのが常です。 その前に在庫を厚くする習慣があり、当分心配をしていません。

マスクで不織布不足という声も聴きません。 むしろ、病院をあっというまに建てた、あの気概でマスクの増産をしましたので、流通は別にして、ダブついている感があると報告を受けています。 中国政府がYESと言えば、日本向けのマスクの輸出分が其の以前より増やせそうな感じです。 唯、両政府の事情があるので、日本国内のマスクの不足は続きそうです。

工場の供給側よりも懸念しているのは、寧ろ日本国内需要です。 予定がキャンセルされている例も報告されており、みなが不景気到来に備えてしまうと、海外の生産分を売るだけのマーケットが日本から消えてしまいます。 

コロナウィルスが怖くて、車で移動したという人がいたので、”車両事故による怪我が去年45万人、死者が3000人”、寧ろリスクを取って移動を選んだんですね、もう車に乗るのを辞めて、歩きましょうと教えてあげました。 歩くのは健康にいいそうですし、便利と文明を捨てれば、コロナウィルス以上にある様々なリスクを回避することになります。  

2020年2月10日月曜日

中国工場の再開の行方

2020年の春節が新型コロナウィルスの影響で延長になり、1週間遅れの2月10日に営業再開と誰もが思っていた。 鳥インフルエンザやSARSと経験し、慣れっこの三度目である。 感染者が多い割には、武漢以外の死亡率は低く、個人的には過去の経験時より、安心していました。 しかし、SNSの影響だろうか、又は中国では、役人の責任追及が厳しい時世からか、街を歩く人も少ないなど、日本で過ごす私にとっては、ちょっと過激すぎる反応に見えました。 パニックは銀行のとりつけ騒動と一緒で、トラブルが広まり、得るものがない。 この場合、初期には病院がパンクし、インフルエンザも風邪による肺炎とも区別など付けられる筈もない。 

ところが、9日の夜になって、当局から営業再開許可が得られないと連絡が。 マスクは従業員の数x10日分、手の消毒液、そして、非接触型の体温計が要求されたとのこと。 其の中で、体温計が非接触ではないという理由で、工場が開けられないという。 同じ敷地の別会社にそれがあって、それを回すか、同じ門を使っているので門で体温の検査をすればいいだろと当然思う。 過去はそうだね、あんたの言う通りだという流れで許可だったが、一社一個が決まりだと、聞く耳持たずらしい。 書かれた通りにしか動けない、強い政治と弱い自治のケースとして記憶されていく。

当局側の過度な拒否だ。 現実、現地スタッフは、違反したら逮捕するぞ!で脅されているから、何も言えない。 私は、逮捕されてでも、門ですればいいだろと、正論であれば戦うことを選んできた。 工場を一日締めれば、1/240日の固定費が負担になり、20日も締められたら、固定費分と出るはずの利益分のダブル減で、健康な企業であっても厳しい経営になってしまう。 こうした道理が通る筈での理不尽さに対して、局と議論しない、戦わない経営者など不要だ。 結果が負けようとも、何もしない負け癖を付けるサラリーマン・ダメ経営者は多い。 そういうのが多いから、大きな会社もダメになる例が後を絶たない、大手だから安泰ではない、これはダメ経営者が多いという例だ。

一番酷いのが、放熱をはかる赤外線温度計で、人のおでこをはかっているニュース映像が流れていることだ。 こんなもので体温が計れないのは赤外線温度計の使用者なら常識だろう。 身体の中の温度と放熱温度は、まったく違うのだ。 おでこを水で濡らして計れば低くなる位低レベルな計測だ。 レザーの樹脂を練るのに、温度が足りているか、エンボス加工の前と後で熱が適切かなど、実際に表面温度の熱移動で作業する仕事には有効だが、どうして、中の熱が測れるか。 それでも持っていれば許可が出るというのだから、容だけ何とかしていれば、良いというお役所仕事。 接触型の体温計で、使用前と後に次亜塩素酸で拭きとって(完全殺菌、殺ウィルスになる)使用すべきだし、それが確実でいい。 医師が先頭に立ち、そう議論すべきなのに。

さあ、真面目な私、いい加減な工業用の赤外線温度計ではない、非接触の体温計を探す。 9日の夜にインターネットで非接触を探し始める。 異常に高価であるか、または、6-14日後発送、1-6日後発送というのもあるだけで、1日で手に入らなければ意味がない。 こういう情報が9日の夜に私に入ってくることが憤るが、3度目の経験となる自身の油断。 幸い、店舗渡しで一台確保して翌日を待った。 朝には、他の人に手配されていた温度計が届き、頼りになるべく部長職に、午後の飛行機で上海へ、翌11日の朝の便で帰国で調整して、出発してもらった。 

私は翌週に台湾で仕事があり、中国渡航歴があるとそれから14日は入国させないという政府方針が出ており、代わりに行けない事情がある。 有事に自分が先頭に立ってくる中小企業スタイルだからこそ、皆が信頼してくれ、離職率が極端に低く、中国で設立して18年、赤字が一度もなくこれた。 それに、自分が部下の時代は、言われる前に自分が行きますと前日に全部手配が終わっていたから、今の部下と自分が部下の時代との、とてつもなく大きな差、私の後を考えると精神的に堪えた。

日本は明日11日が休みであるが、きっと、10日には、体温計が工場まで持ち帰られ、明日の午前中には稼働していることを願いたい。 縫製品は自社で完結できるし、材料在庫はお手の物。 一日でも早くお客さんに安心してもらいたい。 その期待を裏切ったら、倒産の道だと思う。 ダメな会社は、いちいち、そうしてダメになっていく。 主体的に気が付かないが、第三者の目で見ていたら、そういう倒産ルールが存在するのは明確。 自分がバトンをつないで、遅延させない!そういう気概のある社員が豊富にいる会社でなくては、生き残れない。 そういう今日でした。

今回は、各地元政府の対応が、何か逆らえば逮捕する!と強すぎて、弊社工場が動いたとしても、多くの企業や配送がまともにならないと判断します。 お客様や情報が欲しい方には残念ながら、今の所、中央政府が大号令を出さない限り、戻るまで数か月かかる覚悟がいると思います。 それが、20年近く工場運営をしている私の見解です。

*知られているコロナウィルスは、普通に風邪を引き起こす原因であるし、風邪が悪化すれば肺炎で死者を出すのは従来から知られている。 元々、死因の多くは肺炎。 癌や様々な大きな病気の患者でも、亡くなられた方の死因を聞くと診断上は肺炎と聞くことが多い。 衰弱の中で、最後は呼吸困難で亡くなるからだろう。 新型の感染力が強いとかは、専門でないので分からない。 しかし、従来のコロナと同じレベルの毒性であるならば、風邪と同じで、健康であれば鼻や喉の風邪で終わり、それ以上悪化しないことも考えられる。 コロナの陽性であっても、肺炎まで発症していないのは、感染力は別として、従来のコロナとあまり性質が変わらないのではないかと推測もできる。 インフルの方が死者数が多いが、中国の現在のインフルの死亡者数が不明である。 肺炎の原因が全て新型コロナというよりも、我々は冷静にインフル対策(結果的に手洗いうがい)をすべきだと思うのでした。 いずれにしても、新型コロナに限らず、ウィルス性の病気は、お年寄りや疾患がある人には悪化の恐れがある。 普段から自衛して気を付けるのは当然であろう。 一方、平常者が必要以上に警戒する社会なら、車も危険だろうし、人と接するのも危険だろうから、普段の危険リスクと比較して新しい”自分なりの平常”に戻るべきだと思う。

お知らせ:
尚、新卒社員へ奨学金補助制度を設けております。 ご子息、親戚、お知り合いなど、大きな借金を背負って社会へでるよりも、ある程度の返済資金があてになる弊社、シンコー㈱で働きませんか。 やる気のある新卒を、募集しています。

2020年1月29日水曜日

フタル酸で、ヨーロッパ規制があるのはたったの4種類

ノンフタルが環境に優しいというイメージで販売される人がいる。 大きな誤解なので、改めて指摘しておきたい。 フタル酸全てがダメなどいっていたら、化学自体の誤解であるし、使えるプラスチック自体無くなってしまう。 似た名前であっても、化学結合が違ければ、それは別の物質であるということを忘れていないだろうか。 フタル酸など難しいことを考えずとも、化学結合が一つ違えば違う性質であることぐらいは、中学校レベルの実験や化学知識でも、考えればわかる範囲だと思う。 冷静に見て欲しい。

特に、大手企業がサンプル帳にうたってくると、もう、これが全てだのように間違った知識が定着してしまう。 とにかく、ブランドが凄いという考えが日本のインテリア業界の悪いところ。 ベストセラーのFactfullnessの指摘の思い込みの悪い例の様だ。 アクア云々やパール云々という撥水がオンリーワン、ベストワンのように思われて、当社のAGC社が自信をもって開発した撥水防汚剤を、布に加工したAG-E防汚加工はずっと安価で優れもの。 ブランドを名乗って高くするよりも、より多くの人に使って欲しいという思いが裏切られてしまう。 我々、椅子張りの日本一のプロ集団が、AG-E加工が優れていると判断しているのに、フタル酸の件の誤解も、居てもたってもいられない。

数々のヨーロッパ規制の中で、RoHS2と称される規制で4種類のフタル酸の使用した商品はヨーロッパに輸出できない。
それが、下記の4種類のみ。 今の所、他のフタル酸が追加される議論は出ていない。
DEHP フタル酸ジニエチルへキシル
BBP  フタル酸ブチルベンジル
DBP  フタル酸ジブチル
DIBP  フタル酸ジイソブチル

日本やアメリカで使用される一般的なフタル酸系可塑剤は、非常にPVC ポリ塩化ビニルの加工に優れており、各種耐久性の向上や色の安定などで、世界的に素晴らしいPVCレザーとして評価されてきた。
何よりも、高耐久、高寿命であり、パッケージやストロー、買い物袋、フェイシャルスクラブの使い捨てプラスチックと全く同じ土俵で議論すべきものではない。

上記以外のフタル酸系可塑害の安定性や品質のアップは前述の通りであるが、ノンフタル酸系の可塑剤で長い間知見があるのが、TOTMくらいしかない。 フタル酸系と比較した特徴は一長一短。 それ以外のノンフタル酸系可塑剤は、あまりにも実績がなさすぎる。 特に顔料を使用する場合、色合わせは困難を極める。 品質面でいえば、ノンフタルだから安心とは限らないということ。 これをリスクとして認識して、仕様の指定をして欲しい。 化学であることを忘れて議論されると、それはもはや化学品ではない、美観の問題となる。 上記の4つのフタル酸系物質で以外で、フタル酸系物質が悪いかもしれないという指摘は無い。

2020年1月19日日曜日

実験都市のなんで

Woven City ウーブン・シティ
トヨタ自動車がわざわざ実験都市をつくるというニュース
始めは、日本式の独り占めになって、普及しない技術になりかねないなと思っていました。 実は、もっと日本の現状を表す悲惨な話なんじゃないかと。

2019年末に、新しいレザーを作るために如何しても見ておかなければならないモノ(秘密)があって、フランスはパリに行ってきました。 飛行機は早朝に着いたので、エアフランス・バスが便利で、それを使ってホテル近くへ。 早朝チェックインのエクストラを支払って、一寝入り。 2時間して、地下鉄へ行くとストライキ。 11月からなのでもう終わっていると思い込んでいました。 これでは、予定のモノたちを見られない!! いつもWi-Fiを持っていないので、ホテルのロビーに戻り、Uberをインストール。 Vodafone RedRoamingを使うべき、チャージ。 それから1日半はUberでの移動です。

いざ出発。 ところが、電車もバスも公共交通は全て動かずです。 Uberもアップチャージで、タクシーとの差はそこまでありません。 エアフランスの空港バスは、プライベートなんだよね、、もっと早く気が付けば良かったのです。

それで、皆どうしているかというと、電動キックボードや電動自転車が大活躍しているんです。 早速、アプリをインストールして、レンタル。 キックボードは、地図に、充電状況と何処にあるかが出てくるので、そこでQRを読み込んでレンタル開始。 乗り捨てはどこでもオッケー。 乗り捨てるまでの時間がチャージされます。 よく見ていると、その会社の人が、充電の少ないキックボードを集めて充電基地へ持っていきます。 といっても、その基地も木に電源プラグがぶら下がっていて、その電源も近所の店から引いて、店に電気代を払っているようです。 なんて、便利で、なんて合理的なんだ。 コストのかかる制度に縛られない国や人々だけがメリット享受するわけです。

これ、日本だと道路交通法だとか免許だとかになって、運営にはハードルが高い、借りる側も保険だとかヘルメットだとかハードルが高いわで。 すべてのこの手のにお金がかかりすぎて、無駄なお金を沢山払う。 おそらくあらゆる制度がコスト高、それを税金で賄う借金で賄う。 自己責任で生きるという部分が無い。 自己責任を取らないクレーマーとその対策をする国みたいな構造ではないか。 これでは、あらゆる低コストで不要なシステムを打破する芽を摘むシステムではないか。 誰もが簡単に享受できる、あらゆる良い物が普及するわけがない。

? トヨタの Woven Cityは、規制回避が要因? なんて愚かな結末を誘導するシステムだろうか。 そういうと、日本は道路が狭いからとか、危ないとか。 いやいや視野が狭くて、古きものにしがみつく国民が危ないとおもう。

例えば、Scooという素晴らしい電動車椅子がある。 私は、これを見た時、車いすという定義の必要性に疑問をもった。 制度上、車いすという定義にせざるを得ないだろうが、未来モビリティーそのものだ。 健康な私とて、自転車ではなく、こうした便利な乗って買い物に行きたい。 国の姿勢のせいで、良い国内の企業アイデアが世界競争でハンディを付けられる羽目に。 セグウェイが座るタイプを出した。 国内で、何年も前にそのモビリティの可能性に気が付いていた人たち、皆が、無念だろう。

過度の反応、過度の規制は、入り口を狭くしているようなもので、入るものが少なければ出る結果も小さくなる。 世界競争であり、イノベーションの妨げになるのではないか。

2020年1月1日水曜日

2020年 あけましておめでとうございます

皆様にご多幸とご健康を祈念いたします。
今年の目標は、自由自在の改革です。 今まで以上に自然体で、なすがままにで良い結果になるように仕込みしていきます。

色々、数年考えた上、今年からは個人も年賀状を送るのをやめることにしました。
その代わりに、Facebookではクリスマス、年賀状と配信しています。 時代に合わせることの葛藤だけではなく、普段の合理性の不足も反省するところであります。 もっと合理的に生きる時代だと痛感しています。 今年もよろしくお願い申し上げます。

引っ越ししました。

 個人でレンタルサーバーを借りて、引っ越ししました。 結構、お金が掛かりますが、HPの自由度が増すので決意。 より、知識重視にしています。  張替えてんやわんや というブログ名です。 https://sya-cho.blog/ 是非、引き続きご愛好をお願いします。