Furnishing Textile 2023 The Prime Material 1巻
P14ページ ベルハントを紹介します。
ボリュームある生地を、値上ラッシュの中で企画するのは大変でした。 ボリューム=重量。 原材料が高いなかでは、それなりのチャレンジでした。 ポリプロピレン糸の使用も考えましたが、そちらは無染色織物として、別枠で企画していたこともあり、悩むだけ悩んでやってみようという気持ちでスタート。
ポリエステル糸でボリュームを付けようとすると、どうしてもモール(シェニール)糸に頼りたい。 毛が抜けてくる安価な海外製が増えて、モール糸も段々飽きられている感もあって、使用を避けました。
ポリエステルは、糸に強度があり、太くするとピリング(毛玉)の発生が起りえるので、そこが工夫のしどころでした。 やや起毛風にする、裏のバックコーティングを環境型にして、物性がクリアでき、上出来の逸品となりました。 椅子にするとそのボリューム感が判ると思います。 3900円上代は殆どPVCレザーの価格帯と変わらず。 是非、定番にしていただきたいです。
ベルハントの名前の由来は、有名ブランドのベルサーチが、サーチで探しているままなら、こっちは、全部探し終わってて、順に狩っているというイメージです。 最近、自分にぼやいているのですが、新しく作りたいもの、アイデアはもう全部あって、多くの基礎研究や開発には着手してたり、終わってたり。 それらをベースに商品化していくのですが、自分が企画開発できる期間(人生)では、もう終わらない量です。 人に継ぐこともないでしょうから、新しい人たちには、新しい素晴らしい発想で、作り込んでもらいたいですね。
カタログリンクは下をクリックしてください。 A3で印刷したり、そこから物性データなどへ直接飛ぶことができますよ。 このデジタルカタログの作業量を多くしていますから見て欲しいです。
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