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2016年12月12日月曜日

PressRelease

2016年4月から社長室を立ち上げ、業務課長と販促課長を社長室付にして、文字通り私の仕事を3人でこなす体制にしています。

理由の一つに、私が課長や部長時代もしていた様に、新規の営業を社長になり7年経った現在もやっていること。 そして、その営業先が国内や中国だけではなく、ベトナムにも及んできていること。 特に、日本国内だけでは、サービスの担保ができなくなったことがつらい。

椅子でもニトリさんや東京インテリアさんの様に海外で作るようになると、どうしても椅子である表面材の機能や顔は勿論、安心安全を担保できない。 レザーなんて、鉛やクロムどころか、水銀まで検出されることがあるくらい、中身の保証がされていない椅子が未だ日本に沢山はいってきている。 そこで、我々の設計力や品質管理能力が要求されてくるわけです。 補修屋さんが検品専門会社として、それら大手のSPAが指定する各国の知らない工場を間借りして、別室をつくり、出荷前に徹底的に検品するのが当たり前になっているように、我々が設計して品質管理体制を担保するのも当たり前になっているわけです。 当然、SPAといえども、家具だけの販売ではなく、資金はやはり商品管理よりも小売りに専念する方が正しいと言える。 したがって、バックヤードは元々我々プロが担当するのが、正確で効率が良いわけです。 

さて、この社長室、問題は仕事をし過ぎてしまうこと。 時間が止まらないので、時間があくと宣伝してしまう。 プレスリリースが頻度良く行われるので、地元のテレビ局や専門誌や経済新聞の取材依頼が増える。 皆、社長が説明することになるので、空いた時間で作るプレスリリースが、無い時間で取材になってしまう。 そうはいっても、取材もプロ集団ですから、受ける側としても勉強になるし、最終消費者の目線がどこにあるのかも判るようになる。 我々は椅子製造業との取引がメインで最終商品の要求に単独で応えられない事が多いので、こうした機会は絶好のチャンスでもあるわけです。

時代は変わり、直接消費者に安心安全とは何かを訴え、本質が良いものを理解してもらわないと、うそがまかり通る時代でもあります。 結論的には今後もプレスリリースに力を入れていこうとなったわけです。

*写真は縦糸が切れたことを知らせるための仕組。 こうした仕組みが無いまま製造されて、強度を保つための糸が抜けていることもあるわけですね。

2016年11月11日金曜日

社会は

大手広告代理店の若い女性の自殺は、彼女の能力がどうだとか、会社が倍以上の給料を払う企業だからとか抜きにして、とても悲惨で、こんな社会ではいけないと強く思うのです。

まだ、私が幼い子供の頃は村八分になった一家が、一家心中するというニュースがあった時代。
現代の若い人が聞いたら、村八分が本当にあったことや、それが一家にとってどれだけ恥ずべきことだったことか、また、心中するほど精神的にも経済的にも追い込まれることだったか想像できないでしょう。 そんなんで、一家心中?バカじゃんという感覚ではないか。

当時は、地方ロケのインタビューがあるテレビ番組で、その地方の人が何をいっているか全く判らない程、方言の強さがあった。 村から抜け出すというのは、社会生活すべてからの離脱で、とても大変だったのだろう。 夜逃げで、隣町に行けば消えたな、で終わっていたのかもしれない。 八分の残り、二分で村生活をすることも、粗、難しかったのだろう。

それでも、私は幼いながらに、隣の村に引越しすればいいだけじゃん!と思ったし、そうあるべきだと強く信じていた。 そういう状況になれば、外に出ていくことが、個人のレベルをあげ、社会のレベルを上げ、国のレベルを上げるんだと、外に出ることを教えないのは、学校や社会がオカシイと思い始めたくらいだ。 

現代なら、200万の低賃金で悩むくらいなら、また、国に乞食扱いされて、補助される位なら、アジアの国々に行って仕事をしたらどうかと思うが、実際に外にでる人は粗居ない。 私の二人の息子が、小中高と英語を学校でならっているのに、全くしゃべれないを見て、学校教育に憤りを感じるのは私だけだろうか。 私の時代でもそうだったが、今でも英語教育で全く話せないのが変わっていない。 下の息子に片づけろ等と注意すると、Pardon?と言い返してくる。 おいおい、Pardonなんてアメリカで聞いたことないぞ。 紳士のつもりのギャグなら大したものだか、聞き返すときにそう言うように教えられているそうだ。 Excuse Me? Say it again? の方が、まだ良い。

この二人も、早く自立して、アジアに行って欲しいと思うので、別途でECCに行かせているが、結局は、挨拶レベルにしかマスターしていない。 オカシイと強く思うことが此の社会に必要ではないか。 それに、自分が居場所を変えようと思えば、言葉は後からついてくるから、まず出ろとアドバイスしたい。 自殺する位なら、会社を変えればいいし、アジアに出るのもいい。 世界は広いのに、選択肢の段階で狭い。 こういうと、追い込まれた人は、本当に追い込まれていて、考える力さえないのに、不謹慎だと言われるかもしれないが、あまりにも痛ましいニュースだった。 初めから選択肢がある教えを叩きこんでおけば、追い込まれることは少ないはずだ。

今日は、朝礼で社員に、自分、家族、会社や社会のバランスを良く見つめて、自分がどうあるべきか、考え直す機会にしてほしいと話をしました。 私は、失敗をしろと教えている。 失敗をするには、まず行動しなくてはならない。 行動する力は、養うもの。 だからこそ、行き詰った時、どうすべきかの知恵が必要だと思う。 喋れもしない英語を教える教育と同じではならない。 しゃべれる英語を教えることが出来るはず。 その努力は本人だけではなく、教える側が根本的に変わらないとならない。 そもそも、教える側は、生徒がしゃべれなくても何の責任も負わない。 社会、会社、個人のそれぞれの責任があってしかるべきではないか。

 

2016年10月5日水曜日

尾張産地の機屋さんの倒産

入社した頃は、会社にテキスタイル事業部があり、そこに配属されました。 私はレザーの企画開発というイメージを持たれている人が多いようですが、スタートはテキスタイルマンでした。
4年後には、そのテキスタイル事業部とレザー事業部が合併して、一つの事業部になりました。
テキスタイルはその頃には、売上も利益も出せない事業になっていくと簡単に予測できたと振り返ります。 テキスタイルで単一商品で月に数百反も売っていたのに、数年で数十反に落ち込んでいったのですから当然でしょう。 その間、同業も沢山廃業しました。 業界にいる人は、それら私の同業者の名前を思い出すでしょう。 あんな強敵が縮小し、倒産したのです。 我々が売り負けたのではなく、織物が売れなくなったのです。 価格を3割下げても、デフレに突入していきますから、比較的に安価で、汚れにつよいとされるPVCレザーにとって代わります。 一流のテキスタイルマンを諦めずに勉強を続けましたが、レザーの勉強も開始した悔しさを覚えています。

入社はバブル後で、既にテキスタイル産業は斜陽の筆頭。 その頃から毎年の様に仕入先さんの廃業の話があり、それで今日まで来ました。 倒産するたびに、他のメーカーで作り直し。 そこも潰れてまた、他で作る。 その繰り返しです。 今日もまた、同じことをしています。 その内、作りなおしも、やる所が無くて出来なくなるでしょうが、数が少なくても供給責任だとなれば廃業するかやるかしかありませんからやるわけです。 糸を作るワタも日本では作らなくなり、撚糸屋も糸商も廃業していきました。 椅子張りは、1メーカーで全部作ると勘違いしている人が多いですが、完全な分業です。 会社組織化していたものが、家内工業に戻り、殆どが一人か夫婦、親戚でやっています。 撚糸、染色、整経、織、修正、そのほか細かい色々全部です。 一つの会社を守るなどできません。 各家の借金も担保も、ご子息さんからの仕送りも、未来も肩代わりすることなど出来ないわけです。

そもそも、材料の根幹製造であるカネボウが無くなり、旭化成も繊維縮小し、東レも糸よりも、小売りと組んで製品に力を入れる。 デフレ環境下でグローバル化していけば当たり前のことです。 おおもとの糸供給がなくなっていくのですから、製造している中小の生き残りが厳しいのは当たり前です。 世の中で石炭をうってないのに、蒸気機関車のパーツを安く大量に作り続けるといっても、通らないのと同じ。 中小の繊維製造、機屋の廃業や倒産は、私がテキスタイルマンをめざしたその頃から始まっておりました。 当時、力のあった会社は、潰れていく会社を買い取る、または支援することで継続しようと頑張り、また投資することで残存者利益も考えたでしょう。 それでも、石炭状態です。 前でテキスタイルが売れないのですから、買い取りや支援は逆に、資金の底をつく速度をあげて、倒産廃業を早めていきました。 私一人の営業が、30数社のテキスタイルメーカーで、物を作り、お客さんにデリバリーしていた程あったのですが、一気に減ったわけでなく、毎年毎年、減り続けていったのです。

ワタのトン単位の買い入れから、撚糸、その在庫。 資金も想像つかないでしょう。 5000mで織ってたジャガードの注文は300mでも多いといわれ、細かくしないと売れない市場に代わりました。 いまでは100mという単位で織らなきゃならない状況ですし、そのコストを見れば採用されません。 ワタと糸の在庫だけで資金が止まる。 織っても、在庫。 最終加工しても在庫。 支援すればするほど、倒産に近づいて行きます。 今回倒産した機屋さんは、当時30億以上の売上あったのが、倒産時は3億です。 家内工業化して、スリム化も終わっていました。 当然、織物のメインであるカーテンを撤退して、負荷も相当へらして長生きした方ですが、メインのカーテンを撤退しても生き残れませんでした。 

アパレルのシーズン性と違い、椅子張りは長い間の製造となります。 機屋が減ると、供給責任が言われるので、同業者の皆が生き残った同じ所で作らなくては成らなくなります。 私の様に、全部引取り、支払も言われる様にする同業などありません。 皆自分の分で必至です。 残った機屋さんも、少々条件が悪くても仕事を引き受けないと数になりませんから、引き受けた分、また、負荷が増える。 お客さんが彼方此方で調達しているつもりが、製造現場は一緒という皮肉。 しかも、資金繰りを悪化させてしまう。 売手も仕入の値上げは余儀なくされるが、販売価格は繁栄されないの繰り返し。

集約しなくては誰も生き残らない状態ですよ、と訴え続けた7年のつもりですが、誰も覚えてない位、他人事にしか聞こえません。 あたりまえですが、業界のそうした時代的、経済的事情など、個々の理由です。 聞いても感心は生まれません。 危機管理はチェーンで考えても、実際にはチェーンではないということです。 私が自ら海外で織物を作っていることを多くの人が知っています。 それは、供給を止めないための手段で準備しているものです。 決して、自分が作っているから日本の産元さんから仕事を奪ったわけではありません。 

海外で作ったもので、産元さんが管理出来るものは、産元さんから買っていました。今回の倒産例も同じです。 余所は直接買って、私よりも安いとそれを持ち込まれることもしょっちゅうですし、私から買うと高いと何度も言われましたが、断固として産元さんから買っていました。 自分が売り負けても、マモルという意思で、それだけの支援・応援をしてきました。 海外製でも、5年10年と立ち、レベルが上がったので、希望価格で買い入れていました。 多くの似たような商品が、それより安く市場で出ましたが、それも我慢しましたが、心の中では市場価格に合わなければ、結局売れない、売れなければ、結局倒産してしまうと懸念はしていました。 テキスタイルマンとしてのまた、国内テキスタイルで育ててもらった恩返しは、親が死んだあとでは出来ないと、それでも腹をくくったものです。 私が腹をくくったことですから、理解されようがされまいが、どっちも腹を痛めるものではありません。 しかし、私が見捨てたという話がでたので、それなら、このブログを読んでねと。 思いがあってやったことほど、切ないものですね。 魂を持ったテキスタイルマンがどれだけいるでしょうか。


2016年9月23日金曜日

日本製だけ何で安いの?

同業者が椅子張りの見本帳を発刊しました。
もう、日本製が海外製より高くなるだろうなと期待していましたが、心底、がっかりです。

各国の一番安い織物の値段を見ますと、日本製が2950円。 次いで中国が3500円。 ベルギーが3900円。 スペインが3950円。 イタリアが5800円。

次に安い商品で群を抜いて数が多いのが日本製。 安物=日本の様に扱われています。 日本の織物屋には安いものを求めている表れですが、工夫と技術は勿論、品質安定では日本製が抜群に優れている。 それを安物でくくってしまうとは。 (http://www.sincol-n.co.jp/?page_id=1100 で、日本の良い商品についてコメントしています。)

私は、ヨーロッパの織物が異常に高く売られていることは消費者をだましていると思っています。  東京市場で良く聞く、輸入織物業者のプライシングは特に異常です。 インテリアはヨーロッパだという昭和の錯覚を利用したものではないでしょうか。 

日本製をこんな叩いて買ったのでは、廃業してしまうでしょう。 おそらく、幾らで作れ!と仕入先に大声で指示して、やった仕事です。 クオリティーもカーテンかと思うような物も散見。 これでは業界に不信感が出てしまう。 私は日本製は、言い値で買うという方針で個々数年仕入をしています。 高くて売れなくても、それは仕方のない事ですし、仕入先さんにはその値段では、この数量位しか見込めないけど、どうする?という相談をしていますよ。 それくらい、もう、織物屋さんは儲
からないし、残っていません。 良い物こそ、日本製で高く仕入れて上げて欲しい。 あーあ、大変がっかりな同業の見本帳でした。

2016年8月10日水曜日

アメリカ取材

 久しぶりのアメリカですが、母校のあるボストンは、20年ブリ以上です。 先ずは、大ファンのボストンレッドソックス本拠地 フェンウェイ・パークの前にて。 あいにく、チームはシアトルへ行っていて見られず。 代わりに今晩のコンサートの音チェックが響きます。 なんと伝説のシンガーソングライター ジェームステイラーです。 どうりで、周囲のホテルが満杯なわけです。 誰もが知ってそうなのでは、タイタニックのテーマソングを書いていますね。 他にも沢山。 エリッククラプトンがカバーしているDon't let me be lonely tonight は、両バージョンともお気に入りです。


世界の誇る大学、MITからみたプルーデンシャル・センター付近。 この辺は変わってない風にみえますが、行くと、20年前と全然。 特に、ファイナンシャルディストリクトや、チャイナタウン、ノースポイントの再開発には驚かされました。 全然違くなっているのです。 あの近辺だけで、5か所位住んでいましたが、今は当時のレントの8倍から10倍になっていました。。 バブル並みですね、、、。


16oz 約453gのステーキ。 肉の丈夫においたメガネの大きさと見比べてください。 これに大きなパンがついてきます。 しかし、アメリカの赤肉は、本当に美味しい。 日本では食べられない美味しさです。


此れ取材? これは、余興ですね、、、、。 取材内容は、次のサンプル帳に生かされますよ。
テキサス、サクラメント、ニューヨーク、ボストンと順調に取材できました。
暫く、アメリカネタを紹介したいと思います。

2016年7月8日金曜日

チップウレタンとは

現在では当たり前の様に使用されているチップウレタン。 ネットでも多くのソファメーカーが説明文を載せていますので、元となる文章やその出所が我々であったり、同じであるので、ここで説明するのは無駄ですから、我々は椅子資材のプロ目線で話をしたいと思います。
*簡単にいうと、コイルバネのクッション性をより安価に安定的にだし、誰でも簡単に作業できる、クッション材です。 各業界でつかう緩衝剤などのウレタンや端材を一定の大きさに粉砕し、ボンドをたっぷりつけて、圧縮して固める四角い塊(パン状)です。 ボンド量や圧縮した状態で固着するので、ウレタンとはいえ、重い物です。 これを用途にわけて、切り出して、さらに中央の加重がかかる部分などに重ねるようにチップウレタンをボンドでつけて、椅子用に仕上げます。 圧縮するのに加え、粉砕された個々のウレタンの固さが異なること、また、それぞれの加圧方向が異なるので、ウレタンの欠点であるヘタリがすくなく、椅子用途にマッチしています。 固さは、椅子ソファですと、60‐80が一般的で、数字が大きい程固くなります。 厚みや椅子の角度でも圧のかかり方がかわるので、椅子にした後のすわり心地は、60であっても固く感じたり、80であっても柔らかく感じることもあります。 あまり数字に拘らず、実際のすわり心地で判断するのが本当のプロの仕事だと思います。 チップウレタン単体では、表面にごつごつが現れたり、色がブルー系なので、その色がうっすら出てしまうこともあり、一般には、其の上に白いウレタンペフをボンドでつけて使います。 チップウレタンも厳密には点では固さが多少異なるので、白いウレタンはこれも緩和してくれますよ。 白いウレタンは、家庭のウレタンスポンジの薄くて大きい物を想像してください。 10㎜、15㎜、20㎜、30㎜など用途を使い分けます。 薄くてもゴツゴツ感や透けることは防げますが、アールのきつい形状のソファなどでは、厚みをあげないと、チップウレタンの容をひろうことがあるので、厚みを上げたものを選びます。 *どれも弊社で在庫していますので、表面材と一緒にご注文下さい。
チップウレタンは、ソファだけの資材ではありません。 木のチェアーでも当たり前に使用しています。 1cmや2cmの厚さのチップウレタンを、座面の板の中央に置き、ペフ(白いウレタン)をその上に敷いて、其の上を巻くようにレザーやテキスタイルの表面材を巻いて、板にタッカーで打ち付ける。 そして、不織布で裏面をさらに隠す。 ごく当たり前に使われています。 学校の折りたたみ椅子では、チップ無の白いウレタンだけのものが在ります。 すわり心地は、家庭の椅子と比較したら、あまり考慮されていません。 業務様のおもてなしの椅子は、今では、合板の中央をくりぬき、弊社のプラヌーバルという布状のバネをタッカーでうって、其の上にチップウレタンを引くと、劇的にすわり心地が変わるので、海外の安価ものに対抗する手段として重宝されます。(鉄バネは、薄い座面では厚みが出てしまい無理です)。 板なのにバネがある、そんな夢のような素材で革新をおこしているのが椅子業界ですから、決して斜陽産業ではありません。
ソファでは、コイルバネは作業性が悪いし、すわり心地を熟知していないと、ただ、コイルバネを取り付けただけでは、製造する全部のソファが合格点のすわり心地になりえません。 ソファごとのバラツキが大きく、職人さんの技のバラツキもでてします。 チップウレタンは、殆どのケースで、ウレタン加工所にサイズ指定するとカットしてくれますので、座板の上においても良し、テープで張り巡らした(バネ効果)の上においても良し、勿論、板バネの上においても良しで、非常に簡単に平均合格点の高いソファが作れます。 当たり外れの少ないソファができますから、量産には持って来い。 職人要らず。 嘗ては、職人殺しだったでしょう。 今は、職人さんも当然の様に使っている材料ですが。 製造工程が短縮され、製品安定されますから、生産性向上で職人さん不足が解消されてきた面もあったと思います。
チップウレタンの原材料は、電気製品や車両で使うウレタンの端材であるクズウレタンであることは事実でしたが、近年では日本からあらゆる製品の製造が少なくなり、材料のクズウレタンの数が足りません。 したがって、チップウレタンを作るために、ウレタンをつくり、それを粉砕してボンドで固める例も多くなりました。 決して安い再利用品ではありません。 また、安価でつくっても、ウレタンは非常にかさばるので、トラックに乗せられる量がしれています。 このため、運送会社の運賃が高く、利益がでないので廃業や取りやめが相次ぎました。 現在のウレタンは値上を一層しないと業界が守れない状態だと考えますから、チップウレタンも劇的な機能性を付加するなどの時代になっていると思います。
チップウレタンは、椅子職人の技の一部を無用にした素人化商品という側面を忘れてはなりません。 椅子業界としては、職人でなくても加工できるので、作業員を雇えばライン作業ができる工業化に欠かせない大きな革命的素材だと思います。 タッカーと同じで、作業性改革でもあったわけです。 椅子は昭和を通じて工業製品化され、平成ではネット販売やニトリさんなどのSPA販売で、安価でも、誰がかっても、そこそこのすわり心地が担保される様になりました。 しかし、一生使う家具ではなくなってしまったのが寂しい限りです。 時代が変われば、今流行りだったり、当たり前な物も廃れていくのでしょうが、チップウレタンの質問を受けるたびに、そんなことを考えながら、とても機械的な説明をしています。 チップウレタンの効果を上げるには、弊社イズライフブランドの大型新商品であるプラヌーバル(布バネ)の組合せは、最強だと思います。 ネット販売の物でも、値段競争だけでなく、より快適な椅子やソファが世の中で求められる、次の時代の幕開けではないでしょうか。

2016年6月9日木曜日

展示会準備

毎年恒例の、名古屋での椅子張り展示会開催が7月26日27日の2日間とフィックスされ、一気に進むところです。 今回は、私が総合サンプル帳の企画で粗、眠る時間がない状態になっているので、企画部員と社長室に任せています。

目玉は、副資材の新機能商品だけでなく、タッチ感に拘った商品を準備しているという報告でした。感覚は人それぞれで、最も難しいテーマに取り組んでくれているのですが、心配になった私は、直近で時代の求めている低価格商品を数点試作に入りました。 1タイプ色数は3-6色と多く用意できませんが、ホーム系で、そこまでホームオンリー感ではなく、業務やオフィスで使えるタイプにしています。 糸は実績のある物なので、余分なテストや試作を重ねる必要がなく、その分安く価格設定できるのです。 

2016年6月5日日曜日

名古屋 熱田神宮まつり



毎年6月5日に行われる熱田まつりの花火。
梅雨入りしての花火は、夏の到来を待たれる花火となります。
蛍の季節にもなり、日本の風物詩の良さは、季節感にあるのだと思います。
次期サンプル帳に花火をテーマにしたデザインをと思いますが、毎回、煮詰めたらずでアイデアが採用されません。 花火の本質を見極めないと表現できないと思います。
沢山考え、とことんまで思いつめる時間がやってきます。 そうして、沢山の商品に代わっていくのです。

2016年5月20日金曜日

ミニトマトの育成

昨年丈夫な苗を買って、殆どほったらかしでも、沢山のミニトマトが取れたのをきっかけに、子供の頃に味わった収穫の楽しさを思い出しました。
東京に住んでた幼稚園や小学校の時は、八王子に芋ほりが定番でしたね。 三浦海岸の芋ほりもあったかな。 家族でも何度か芋ほりに行った思い出があります。

育てる楽しさを求め、今年は、ミニトマトを種から育てています。
芽が出たのは20株位。 芽が出たころから、違いがあるのですね。 弱々しいのと猛々しいのと。 素人の私でも、その苗の将来が見える。 インストラクションを読むと、弱いのは、さっさと間引けと。 せっかく種から育てるので、何となく勿体ない。 そこで、全部採用でプランタンを数個追加して植えました。

一番弱そうなのから3つは、この2-3週間の雨風で死んでしまいました。 慌てて、余っていた種をプリンの容器に追加して、芽をだしています。 弱いのを残すと、それが病気になり、広がって良い苗を殺すと聞きました。 良貨は悪貨を駆逐する、でしょうか。 良くわかる気がします。

それでも、両方育てることに。 ご覧の様に、強いものはこの期間でも大きくなりはじめ、ダメなのは出遅れています。 どうも、収穫も関係ありそうですね。
私の会社には新卒の応募が殆どありません。 中小企業に真剣に応募してくる段階で、一流大学卒業予定者はいません。 10年修行してもらうというと、女性はその段階で応募断念しますが、名古屋だからでしょうか。 大卒といっても、地元のそこそこがやっと応募してくれるくらいです。 椅子では一流と言われる私たちですが、考えてみたら、今のメンバーに輝かしい学歴やスポーツ歴、習い事歴を持った人などいません。 幼稚園や小学校から死ぬほど勉強もしてないから、学び方がわかっていない。 一流商社の人と一緒に仕事をすると、そのスピードや量、成果の違いに驚かされます。 給料も完璧にスピード、量、成果に比例している気がします。 やっぱり、安くなってしまう。 けれど、土日は休めるし、夜も早く帰れる。 朝も時間通りに来るのんきな人が殆どです。 
どっちの人生がいいのかは判りません。 我々は、この弱い方の苗なのかな、そう思うと、最後まで育ててみたい。 一個しか実を付けなくてもとても美味しいかもしれないし、 その後、交配するときに力を発揮するかもしれません。 人とトマトは違いますが、沢山学べそうです。


2016年5月13日金曜日

タブレット忘れ

手持ちの通信機器の多い事。

会社用のガラケー。 これを持たないと外出させてもらえません。 連絡が取れないと、矢追はあそこにいそうだなと、彼方此方に電話を掛けられ関係ない人も巻き込んでしまいます。

次にSIM契約をしていない、メール用のスマホ。 何世代も前のiphone4ですが、社内メールや外部メールへのアクセスが必要な時があるので、SIM契約が終わった後も、別途用意したMobileWIFIで繋いでいます。 小さいので古臭かったのですが、最近、同サイズのiphoneが復活して、見る人がみたら、新しいのを持っているようで、、、。

それから、MobileWifiが2台。 SIM2枚。
SIMは、ビックカメラのIIJ-SIM。 月1000円程度で、3ギガですし、DOCOMO回線で安定。 また、ビックカメラのSIMだと、Wi2スポットが無料で使えるので3ギガが毎月余ります。
もう一枚も同じですが、家族契約。 一家4枚で、10ギガをシェアし、電話もついて、4人で月7千円でおつりが来ます。 ガラケー2台分でスマホ4台使えるので助かります。 
MobileWIFI2台なのは、海外対応している電波の種類が複数必要だからです。

タブレットがKINDLE2台。
本を読むのに便利ですし、本棚が要らない。  古い我が家が地震に耐えられるように、家の2Fを軽くできますしね。 以前は凄い重量だったと思います。 本は原則、小さい本棚に入る分までで、読んだら処分です。 Kindleが良いのは、読んでいるところに線を引くと、あとで、ホームページでそれら線を引いたところが、抜き出して一覧になっているところです。 昔はブックレビューをノートに書いていたので、それも必要ありません。 2台なのは、本用と一般タブレットとして使う様です。 地図をみたりするには、iphone4では小さくて見られません。 また、遅いですからね。

それから、バッテリーパックや充電器各種。  昨日は新幹線で仕事しなくてはらず、ノートパソコンも。 全部の端末でやり取りしていたら、一台を新幹線に忘れてしまいました。 今朝、大阪の忘れ物部門に届いていることが確認できたので、着払いで送ってもらいますが、慌てて新幹線を降りるなんて情けないものです。

カメラ抜きで良いので、メガネや時計に統合される日が近いと思いますが、重い荷物を持っていると時代に翻弄される自分が、全く豊かに見えません。 本当の豊とは何か、大切なテーマです。

2016年4月12日火曜日

今年もミラノサローネ2016へ

今年は、テロの関係で海外出張をキャンセルしまくりで、結果、4月の中国決算報告会の為の董事会で一度いったきり。 イタリア、ミラノサローネは迷いましたが、6月にイタリアの椅子生地メーカー社長と会合があり、プレミーティングしておかないと議題で躓きたくない思いで決行。
ミラノはずっといって、形而変化が判るからね。 

どれだけ役に立つか? 実際に、直接は結びつきませんね。 例えば、一昨年、イタリアの椅子張り工場の営業部長が綿モケットをはやらせると言っていて、それじゃあ、私のも作ってよと頼んだわけですが、その一年後のミラノサローネで、明らかにアイコン商品は綿モケットでした。 これ、作るの、もの凄い難しい。 まさに一級品で、一流メーカーは確実に使っているわけです。 それに、流行らせるといって、確実に良い物を提供しているのも凄い。

ミラノサローネでソファや椅子になった表情を見た帰りに、イタリアの工場へ出向き、お願いしていた綿モケットを確認。 日本向けにパイルが寝ても判りにくい様に、更に丁寧に仕上げし貰っている。
帰国後の7月の展示会で早速、自信をもって商品を展示。 それでも、日本メーカーは良いけど高いねで採用なしです。 良い物とは、価格帯が決まっていて、その価格で良い物であって、いつまでも工業製品の発想ですからね。日本一流でも世界一流とはかけ離れるのは当たり前です。

こういう商品は、デザイナーさんの直接経営されているお店では、速攻採用ですから、デザイナーさんのショップは高いけど、良い物使ってくれる、一流品ですよ。 

でも、私の目が一流品を合付ける目でなければ、工業品の一流も二流も、本当に良い物の一流も二流も判りませんからね、そういう意味でミラノサローネを毎年みるのは役に立っていると思います。

私に万が一あった場合も、会社が回るか確認して、チケット購入。 名古屋便は行きも帰りも不便で、今回はチケットも高いので、東京出発に。 名古屋までの往復の新幹線を入れても安いし、待ち時間で帰ることができます。 東京の様に競争があれば名古屋も安いのでしょうけれど。 インチョン経由という手もあるのですが、こちらも満席。 迷って時間がかかりすぎると、インチョンも取れません。

それに、大韓だと、ごはんでビビンバが出てくると、めんどくさいし、臭いがね。 自分で具を開けて混ぜ混ぜするのですが、手がギトギトになるし、ごま油が口に残るし。 JALXモスバーガーほど作るのは難しくないですけれど。 あれは、はっきり言って、食うなという位面倒。 あれだけの量のレタスを素人が空の上で、いれられるわけありません。 結果、手で、ぽろぽろレタスを食う寂しい男になるのですが、周りの人もみな同じ状況なので安心です。

そうこうしている時間です。 と行ってみると2時間のディレイ。 オーマイガー。 今日中にミラノにたどり着けるのでしょうか。 ラウンジもどって一杯のんで時間つぶそう。

2016年3月16日水曜日

原稿執筆中

5月に依頼されている講習会の原稿を書いては書き直しです。 何度も書き直すのは始めて。 社内の講習会では、殆ど台本なしで、目次だけでも話していくのですが。

椅子の製造に携わる人は、前提として言葉が同じですが、異業種だと言葉が違うし、使わない表現が多いものですよね。 例えば、デシといっても、それが本革の単位とわかる人は少ない。 また、本革は一般的には半裁が殆どですが、椅子では一枚革の扱い結構あることで、その理由が判って話すのと、知らないで話すのとでは、何がポイントとして話しているのか、変わってきてしまいます。 SNSでいうところの、一部分を切り取られて、”こんなこと言ってる、とんでもない!”と言われても、殆どの人が、そういう意味で言ってるんじゃないと反論するでしょう。 一緒ですね。 置かれた状況でいう事が全然違いますし、タイミングでも全然違う。

丁度タイミングのいい話題ですと、ある校長先生が、”女子は二人産むべきだ”というと、女性の尊厳を無視しているとか、いろいろ反発もあると世間が騒いでいます。 しかし、文頭に”誰でもわかることですが、移民を受け入れずに、少子化を止めるには、一人あたりの女性が二人以上は生んでくれないと数があいませんからね”とあれば、それは誰が聞いても事実なわけで、少子化問題の本質の議論に入っていくには、良い文章になるわけです。 恐ろし時代というか、SNS教育をしっかりしないと、TV番組のゴシップ好きキャスターに、意見操作されてしまいます。

ともあれ、仕事での話ですから、仕事に役立つ数字を中心に、椅子の資材に対して興味を持ってもらえればと思っています。

2016年3月15日火曜日

会社説明会なかなか集まらないな

新卒の採用では、毎年、売手市場とか買手市場とか表現される。
今年は、売り手市場は紛れもない事実で、人材業者を通しても、我々非上場企業は中々、会社の見学にも来てもらえない。 売り手市場であれば、締め切り、足キリしないときりがない位だから、極端なのです。

しかし、どちらの市場にしても、手に職をつけようと努力する、”覚悟”を持って入社してくる子は同じ数だけいて、確率には殆ど関係がないのです。 統計学的には、金太郎飴的なところが強いということか、はたまた、入社後にどう育てていくかという教育訓練の要素の方が強いということか。

今日にでも活躍できる業種だとすれば、携帯電話販売店の様に、携帯電話をつくるような企画もなければ、自由に契約していい物でもなく、決められたフォーマットに入力できる内容さえお客さんから提供してもらえれば、サービスの差はあれども、誰でもできる仕事であり、それで幾ら貰ったとか、役職がどうだとか議論しても仕方がないわけです。 実際に、法外な違約金をとったりで、ゼロ円ダメといっただけで、あっという間に衰退産業です。 

我々の仕事は、お客さんのニーズに合った織物やレザーを企画して、値決めして、調達して、品質保証のために何度もチェックして、一つ一つが高等な仕事で、極めていくのに感性の訓練や表現力の訓練やら、勿論人付き合いやら、何から何まで、椅子やベットの資材に関するすべてが出来るようになるまでに、一流になるという覚悟をもってあたって、始めて達成するものであり、手に職であり、どこでも通用するものとなる。

それだけに、財務内容は抜群に良く、お客さんにずっと付き合える仕入先やパートナーとして認知されているわけです。 学生に聞くと、資本金が大きい方が良いとかいうのですが、規模の大きさに魅力をもつのは判らないわけでもないが、規格の中の競争にずっと耐えるだけの覚悟があるのだろうかと思う節も多い。 大事なのは、組織が何をして、社会の役に立ち、その組織のメンバーになることで、その重責を担えるという、社会との関わりと自分ではないかと思うのです。

そうはいっても、見に来てくれなければ、何も始まりませんから、来てもらう努力を重ねなくてはなりません。

2016年3月3日木曜日

ロボット縫製?

ヒットサンク(株)がある。
愛知といえば、七宝焼きが有名であるが、その七宝町からすぐ近くに、小ロット多品種だけを受けている縫製工場がそれだ。

各社の試作といえども、最近見かける案件が、ロボットアームの保護につかうような腕だけの洋服や、ロボット作業で使うエプロン。 素材は、電磁波防止だったり、静電防止だったり、溶接では燃えない炭化繊維をつかったものなど高度な要求をされるが、親会社が素材開発のプロのシンコー(株)だから、打合せ段階で大方の問題はホットするアドバイスが得られる。

縫製試作と言えども、色んな案件で、秘密保持契約は当たり前で、印鑑を押す機会も多い。 社内情報もシャットアウトで、試作担当する課長と担当取締役、及び社長しか内容は判らない。 メールでのやり取りもなければ、具体的に試作にどんな素材を使ったかも、判らない試作経費枠で進められる。

そんなことで、色んな会社さんが出入りするので、アポ時間は片付けが大変。 片付けというか、隠すというか。 目標は量産の仕事を得ることではあるが、ロボット関係は見世物段階のものが多く、効率面で赤字覚悟の試作となる。 それでも、ロボットと暮らす世代が出てきたのだから、きっと花開くと信じています。

2016年3月2日水曜日

モケット取材 2

カメラマン、ライターさん、コーディネーターと名古屋で打ち合わせ。
京都の若手が、廃れていく古い物をどう蘇らせているかなど、ザックバランな話となる。
今回の責任者は、私の右腕に頼んだので、早々に打合せの席を立つ。

自分が、それなりのアイデアをかけてモケットを一生懸命売ろうと必死だった十数年、成果は出なかった。 むしろ、毛倒れがNGという市場の要望に、その商品特性が理解されずに撃沈したといっていい。 そんな私に起死回生はない。 何度も、起死回生で撃沈している。

きっと、他の人なら、または、全然モケットを知らない人なら、その良さをストレートに伝えられるのではないか、こんな思いでチームに託す。 お金は出すが口は出さない。 3月中に取材を終えて、4月には特集をホームページで組んで、広くそれを告知したいと思っています。

中央で色が違う反物を見ながら、品質管理を反省するも、織物の面白さを感じる写真。
モケットとは関係さりません。

2016年3月1日火曜日

展示会終了


東京、恵比寿駅から歩いてすぐの恵比寿西ギャラリーを借りて開催した東京展も無事終了。
椅子の資材全般で、糸やタッカーの針、ボンドも展示しました。 ナノ撥水マモルくんや、次亜塩素酸対応のクリーナも試験前後の状態を評価していただき、椅子関連のお客様に多数来ていただいて、大変感謝です。 

今回は、特別に、嬉しかった出来事は、元麻布でとても素敵な、オリジナルデザインに拘ったショップ、acrylicの坂さんが来てくれたこと。  http://acrylic.jp/ 
椅子の資材の張地の魅力を引き出して、椅子以外にデザインを取り入れて頂いており、椅子の資材の展示会に来ていただけるとはとても光栄でした。

デザイン上は、常に、判る人だけに判る「琴線」を意識して入れていますが、椅子以外で評価される点が、将に、琴線に触れている証だと思っています。 この琴線を、さらに椅子関連の皆様に判っていただけるようにブラッシュアップして来年の開催に向けて、アイデアを爆発させて試作を重ねたいと思います。

2016年2月23日火曜日

椅子張りの王様 モケット 取材開始

椅子張りというテキスタイルがある。
昭和は、椅子張りの代名詞だったと言っても過言ではない、モケット全盛の時代だった。
新規でつくる椅子も、張替えも全部モケット。 喫茶店、スナック、パチンコ椅子でも粗100%使っていた。  当時のサンプル帳を見ると、90%がモケットだ。 そんなに種類が要るのか?という位だが、そんな理由を書きとめたい。

というのも、3月から改めて、モケットの取材をすることが昨年から決定して、いよいよカメラマン、インタビュワーなど取材班を組みはじめたところです。

私が椅子張りの企画で最初にモケットに携わったのは、洗えるモケットで、かなりキワモノになってしまっていた時代。 それまでは、パイルにアクリル糸を使っていたが、皆が避けていたポリエステル糸で織り、ポリエステルの特性である Washable ウォッシャブルを利用するものだった。 アクリルと違ってポリエステルはパイルをカットするときの切れが悪く、表面がきれいに整わない。 後加工でシャーリングする時も、加工屋がやりたくないを連発する程やっかいだった。 12越で織って、パイルを寝かせることでごまかすわけだが、普通のモケットには見えない。 最後は、5000mを捨てる羽目になり、会社から自分の好みで開発するな!と痛い目にあった思い出がある。

モケットとは、歯ブラシの様に糸が立ち並ぶように作るもので、上と下の二枚の地となる織物をおりながら、もう一本の糸でつないで中間層のあるような織物をつくり、その二つの織物を2枚におろすように刃をはしらせて作る。 したがって、二つの織物が同時に出来上がる。 (希少性の高い特殊なモケット織機は、一枚の組織にループをつくって、そのループの輪をきることで、歯ブラシの立ち毛のようにすることも出来る。) 500m欲しいといわれると、たった250mで織らなくてはならない。 二つできてしまうので、半分で言い訳。 二つの組織を同時に織るのでスピードも上げにくい。

毛倒れしたところが傷にみえるので、素人にはクレームされるので売れないが、みんなモケットが丈夫なのを知っている。 歯ブラシのように糸がたっているので、摩擦を逃がしてくれる。 破れも殆どない。 喫煙が当時は当たり前だったが、たばこを落としても、直ぐに払えば問題ないし、穴が底まで到達するのに時間がかかるから、タバコの穴のリスクも少なかった。 昭和30年40年は、売れすぎて、創業者が頭を下げて売ってくださいとお願いしないと、自分の会社に製造枠をくれなかったと、耳にタコができるほど聞いている。 頭を下げて仕入をする辛さを忘れるなという話なのだが、仕入れの大切さは身に染みている。 つまり、売れるからもあるが、各モケットメーカーさんの枠をもっていないと、入荷が足りないという背景もあって、サンプル帳がモケットだらけだったわけです。

パイルを分けて、二つの織物にした後は、毛割といって、撚糸しているパイルの糸をほぐしてバラけさせて仕上げる。 撚糸された糸のままだと面積が無い恰好で、モケットに見えない。 加工も大変大事な工程なのだ。  一般に、モケットのアクリル撚糸は、毛割して糸が開くようにしなくてはならないので、専用の糸でなくてはならず、何トンも撚糸して在庫となる。 今は、販売量がなくて、これがしんどい。 やっと、製造しているのにも関わらず、毛倒れをみると、これは不良だという若いバイヤーさんや消費者の声で、売る気をなくす売り子だらけの業界となり下がった。 手作りの良い物には癖があり、それを愛することが出来ない市場なのだから、どうすることも出来ない。

私のその後の、モケットとの縁はロシア。 ロシアのモケットメーカーが技術指導をしてくれというので、名古屋の技術屋さんと二人で、冬のロシアへ2週間。 1年は見たかったが、金は払えないというので、問題個所とどう直せというレポートを渡してロシアの旅は終わる。 工場は雪しかない山の町。 夜はお酒に睡眠薬を混ぜられて気絶。 スタンガンだと思うが、朝ノートパソコンが立ち上がらず、準備してきた情報は破壊された。 ホテルがないから、娼婦のいるような招待所だった。 工場までの交通手段もないから、雪道を一時間歩く。 前にも後ろにも、工場へあるく人たちの群れ。 要するにゆっくりしているのだ。 工場長は女性でハイヒールに薄いドレス。 特権階級で部屋で大した仕事をしていない。 働く人は私の2倍あるような大柄な女性中心で、こちらはジーンズに運動靴。 こういう国なんだと改めて思った思い出。

今回の取材では、保存したい技術はアーカイブにしてあるので必要はなく、職人の魂の部分。 こんなに売れなくても、どうして作り続けるのか、それに我々が応えられないか見つけるためのもの。 私の意図をスタッフが理解して取材をしてくれれば、良い成果がでると信じている。

2016年2月17日水曜日

マイクロファイバー

マイクロファイバーの偽物が多いので、定義をきちんと復習しておきたい。

太さが、1d(デニール)以下の繊維のこと。 これ以上でもなし、これ以下でもなしです。


デニールは重量と長さを計算軸にした太さの単位なので、素材は何でも良い。
したがって、素材の比重によって断面の面積(直径)が変わるので、何マイクロm以下でないとマイクロファイバーとは言えないという話は、ポイントをずらした表現で同意できない。
断面の直径とは関係ないともいえないが、定義からみたら関係がない。

1d(デニール)とは、1gの原材料で9000m作れる一本の糸(繊維)の太さのこと。 すなわち細い。
例えば、900d(デニール)は、100gの原材料で9000m作れる糸の太さ。 すなわち太い。

デニールという単位は、小さい方が細くて、大きい方が太い。

1d以下なので、0.99gで9000mの一本の糸、0.1gで9000mの一本の糸という事になります。
実際には、1本の繊維で最初から1d以下を安定してつくることが難しく経済性もないので、一本の糸から何本にも割って(溶かして)1d以下に仕上げます。

同品質でマイクロファイバーを作るとなると樹脂は、ポリエステルかアクリルとなります。
可也細い(判り易い表現として、個体差があるにせよ、髪の毛の100分の1とも言われますが)ので、普通の紡糸では作ることは出来ません。 樹脂を2種類以上 複合(コンジュケート)して、糸をだして、あとから一つの樹脂を溶かして、割る/残す。 海島法(海の部分と島の部分がのこるように溶かす)や、割繊(断面をケーキをきるように割く様に溶かす)で、一本の繊維を幾つにも割くようにバラして繊維を増やす方法でつくります。

ポリエステルのマイクロファイバーは、マウスパットやDVDの出入り口の暖簾部分であったり、眼鏡ふきにも使用されています。マイクロフリースは、ポリエステルが多いですね。
マイクロアクリルは、アクリルの高い保温性を活かして、暖かい下着や肌着に使われていますね。 湿度調整も撚糸や編み方で工夫して、空気中の水分を利用して暖かく感じるようにもしています。

最近、例の環境関連の団体で、マイクロプラスチックが悪いと言われていますが、それは海を浮遊していくうちに削られてマイクロサイズになるペットボトルなどに、PCBが沢山ついているので、それを食べた魚を食べていくと、PCBが体内に残るような連鎖をするから悪いといっているのであって、マイクロそのものが悪いという事ではありません。 石綿としがい、発がん性は言われていません。
マイクロファイバーも悪いと決めつけていますが、直接わるいことはないです。 過去、この手の団体はPVC全部を悪いと決めつけて、結果、何も悪くない、そんなことが長い事続きましたね。

よく聞いたら、塩ビのモノマーは危険だと。 そんなの水素だって、単体なら危険ですよ!! そんなモノマーでは使い物にならないし。 塩ビは、個体にすればとても安定した素材ですからね。 水道管に使われていますし、鉛や鉄の管は塩ビに換えるように言われるくらいです。

また、塩ビは燃やすとダイオキシンが出るという言い方ですが、それは塩を低温で焼けば全部でるので、焼き肉、焼き魚でも同じ結果なんです。 実際に自治体の処理の時は、ダイオキシンも焼きる高温で熱するので塩ビが悪いなんて人がいたら、恥ずかしい。 食べるものありません。 企業でもそんなこと言っていると、ノーベル賞を受賞した先生から、アホかと言われます。

下火になると、イルカの死体からビニールが出たと。 それは、塩ビでなくて、ポリエチレンで英語ではプラスチックバック!! ビニールは、日本でいうプラスチックバックのこと!! 化学的な環境問題とごみ問題を一緒にする低レベルなものです。 津波で大量のごみがでましたけど、あれを批判するのか? 生活を変えようと訴求するなら多少理解しますが、ある特定の産業や企業を狙い撃ちするのは、変な団体と言われても仕方ないでしょうね。

マイクロファイバーそのものに毒性はありません。

2016年2月12日金曜日

Come to Japan! Here is information of Saving Railway Cost.

Thank you for JR!  Japan Railway systems sells 7days  14days 21days Travel Pass at very low costs.  If you are thinking of traveling a lot in Japan, think this pass!!!  I want it even I am living in Japan.  It is so reasonable!!

For further English information. Click here.
http://www.japanrailpass.net/en/index.html

Kyoto Fushimi-Inari

椅子の張替で、生地選ぶのに困る


普段使っている椅子だと、へたっていたりボロボロになっていても、馴染み過ぎて気が付かないことがあります。  買い物先で、展示してある椅子に座ると、あれ、こんなに違うかな?と思うかどうか。

そんな時に、張替えの相談を受けるわけです。 まず、資材に迷う事。 生地選びは大きな作業になることがあります。 そんなときはシンコーのSincol シンコールブランドの電子カタログから選ぶもよし、我々のようなプロに相談するのもよしです。 カタログは、ここにリンクしておきます。 http://www.sincol-n.co.jp/?page_id=45


電子カタログで気に入ったのがあれば、B5版のサンプルを無料で送ってもらえるので、椅子にあててみて、雰囲気を見てください。 カタログの全てのページ下にファックス番号がついています。
キット素敵な一品が見つかります。

中身もへたっています。 ウレタンやバネも調整してもらいましょう。 言わないと、表面だけ張り替える椅子屋さんが多いので、必ず、クッションも直してくださいと言ってくださいね。

2016年2月10日水曜日

会社のホームページをリニューアル

www.sincol-n.co.jp をリニューアルしました。 このブログからも彼方此方リンクしてますよ。

できるだけ、椅子にかかわる人に必要な情報を載せていきたいと思っています。
知りたいことをどんどん教えていただけるとありがたいですね。
このブログでは、書きたいことを書いていきますので宜しくお願いします!

御嶽山をなでる男

OHラジカル

写真: 安城のデンパーク デンマークではありません。

病院物件で抗菌を聞かれることがありますから、一応のメカニズムは知っているつもりですが、解明されていないのも多いものです。 
抗菌作用のある資材の中で、特に気になるのが金属イオンです。 市場に沢山Ag抗菌と書いてありますからね。


我が家の洗濯機は、Ag+というマークがついており、なんでも洗濯ものを殺菌するというタイプです。 はっきり言って、この程度の銀イオンで殺菌しきれるわけがありません。 部屋干しすれば、臭いがでますから、臭いを出す菌が死んでいないという証拠になるのです。 それよりも、部屋干し用の洗剤の殺菌、抗菌剤の方が効果がでていますね。

そうはいっても、スプレータイプのAg+をうたうものも、スプレーすれば、効果は体感できますから、水と空気の問題なのか、量の問題なのかということになります。

このAg+こそ、銀イオンのことですが、これもメカニズムとしては諸説あるようです。
その一つがOHラジカルです。

OHラジカルは光触媒の原理で知られていて、OHラジカルの破壊力には驚かされてきました。
例えば、私の作るレザー(PVCでもPUでも)に、光触媒を混ぜて、実験用の強い紫外線をあてると時期に樹脂が分解してしまいます。 特に、光触媒が直接有機物に触れていると、抜群の破壊力を発揮して、菌やウィルスなどあっという間に粉々にされてしまいます。 光が必要なのが欠点ですけど、、、。

それで、光触媒をカプセル化して強すぎないようにした、V-CAT(豊田中央研究所が開発した)を採用してレザーを作りました。 悲し事に、売れなくて、もう廃番してしまいました。 これが凄いのなんの。 その頃は、子供と出かけるとマック!という流れがあった時代。 マックも渋滞するほど元気でしたから、ドライブスルーです。 ただ、ポテトの油のにおいが車に残ってしまう。 それで、レザーを後部座席の後ろに広げてあげると、直ぐに消えてしまいます。 実家の犬のおしっこ場に敷いたら、これもにおわない。 さすが、プラスチックを分解するだけのものですね。。。 レザーは大丈夫か!と心配になって、やたら、促進試験を繰り返したのを覚えています。

今日は光触媒ではないが、OHラジカルを出すという抗菌を見て、そんな素晴らしい開発だけど、売れなかったな、相当銭失ったなーと、思い出しました。

2016年2月5日金曜日

合成皮革とはなんぞや???

読者の皆さんは、ソファ買う前に読んで下さいね。



我々、椅子資材のプロの間では、合成皮革というのはポリウレタン樹脂を使用した、疑似本革のこと。 絶対に、PVC(塩ビ)レザーは、合成皮革とは言いません!
まあ、lこれは、資材業界の話ですけれどね。

ホームページを検索すると、資材のプロよりも、小売りのテクニックトーク由来のちょっと?な用語が多いですけれど、我々から見ると合成皮革もその一つです。

言い方をまとめると

本革 ‐ 皮は加工前。 革は、なめして、色を付けて、艶を整えたりした加工後の皮
合成皮革  ‐ ポリウレタンで出来た樹脂フィルムを生地に張り合わせたもの。 椅子用では、厚みや風合いを持たす中間層がある。
レザー ‐ 一般的に、塩ビレザーの事を指します。 塩化ビニル樹脂のシートに生地を張り合わせたもの。 家具用では塩ビのスポンジ層がある。 英語に慣れていると、レザーが本革っぽいですけどね。 本革は正確には Genuine Leather ですから、レザーっていうのも、実際には本革ではないです。

営業トーク的な言葉が多い、家具業界では、ソファの表記に、本革(一部合成皮革)と書いてあるのが普通ですが、実は、本革と塩化ビニルの組み合わせという意味なんです。 合成皮革は、本革の感覚で、本革の欠点をクリヤーしているので、本革と価格差がありません。 よって、裏とか横とか触らない部分は、それらより安価な塩ビレザーを使って、コストを落としているんです。 ちなみに、全部本革で張っていれば、総張りという言い方です。

車では、本革シートでも、横と裏は合成皮革が多い。 (車業界では合成皮革は、ポリウレタン樹脂の本物で、塩ビシートなら、塩ビと言ってますよね。 さすが!)

唯、本物の合成皮革は、名古屋のシンコー(株)のスーパーソフトレザーシリーズでないと、加水分解してしまうのと、保証がありません。 加水分解とは、水素がウレタンと化学反応して、時間と共に分解してしまう現象のことを言います。

某、家具小売りの大きなチェーン店で、偽物のスーパーソフトレザーで安いソファをつくって、ことごとく分解してクレームなり、それから、使わなくなっています。 私の母親もそこで買ったリクライニングするソファが1年でボロボロになりはじめて、カバーをまた、追い銭でその店でかわされて、カバーを洗う時に、ウレタン樹脂がくっつきまくって、どうしようもない状態に。

勿論、母に此れは悪意ある(安くするために、眼をつぶって採用した合成皮革を使った)粗悪品だから、クレームして新しいのに変えるか返金してもらえと言ったところ、めんどくさいわっと。 いわゆる氷山の理論ですね、1件のクレームに30件のクレームが何処かで発生してあり、潜在的なクレームは海の底1000件以上もクレームを抱えているって。

ISLIFEかSincol Brandで張ってあるか、買う前に確かめてくださいね。 


2016年1月29日金曜日

撥水の意味


撥水剤は、フッ素系、シリコン系が良く使われます。 フッ素樹脂を塗布する布の方が、その力は強い。 綿や糸の段階でした方が強いのですが、ロットが大きくて経済性がないので、普通は布に後から加工します。 布との接地面の水の角度が丸に近い程強いと判定します。 実際に全面に加工するのではなく、メッシュ目で樹脂を落とし込むので、点でフッ素樹脂が布についていると考えていいでしょう。 1cmx1cmの中に、どれだけ多くの点があるかで、その効果が変わるとも考えていいでしょう。 ナノレベルで樹脂が着けば密度が濃くなるので、撥水力が高まるのは想像しやすいですね。 問題は、ナノレベルで固着させる技術と安定性でしょうか。 布では精度がさがるので、糸でする方がナノをうたう高機能には向いていると思います。 樹脂代が高いですからね。

フッ素は熱を加えると分子が整列する特徴があり、撥水が弱まるとアイロンがけしてあげると、また、フッ素が整列し、剥がれたフッ素の隙間を埋めてくれるので、効き目が戻ります。 繰り返していると、剥がれたフッ素のカバーをしていくことになり、密度が減り、フッ素の効果が減る、すなわち、撥水力が落ちるわけです。

フッ素は環境に良くないという割には、アメリカでは水道水にフッ素をまぜて、虫歯予防に成功しているとか、誰が正しいのか全く分かりません。

汚れが落ちた方が良いのは間違いないですが、フッ素撥水は反対派です。 何処まで行っても、一時的なものですし、余分なお金ですから、そのお金分、糸を打ち込んだ良い織物を買った方が、耐久性があがり、本来の椅子張りになると思います。

2016年1月28日木曜日

朝は、テストマシーンの音が出迎え


真っ暗な写真。 それもそのはず、毎朝出社すれば、出迎えてくれるのが試験機器類の稼働する音。 ボーともゴーとも取れる音の発生源は、加水分解の促進試験をする右側の機械。 粗365日、試験片の出し入れの時以外は、昼夜問わず動き続けている働き者です。
特にウレタン樹脂の劣化現象の一つが加水分解。 水素とウレタン樹脂が反応して、ウレタンから分子がとられていき、早いと1年で表面がボロボロになってしまう現象。 ドロドロする場合もあります。 椅子張りには絶対必要な劣化を止める機能があるかどうか、加水分解の促進試験。
我々が開発したスーパーソフトレザー(名付け親もうち)は、加水分解しないウレタンに仕上げているのでしません。
輸入業者や家具バイヤーさんらが、勝手に海外製をスーパーソフトレザーとうたって、市場にだしてクレームしまくり、すばらしいウレタン製レザーを誤解をうけることになったのが本当の話。 特に小売り家具の最大手さんは、粗悪品を安いと言って扱ってしまった。 現在は、我々の本物をもっていっても、加水分解するから採用しない方針ですと言われて、犯人が我々のような感じになりやるせないのですが。
それから、左は耐光試験機。 こちらは、カーボンが紫外線をだすジーという音。 洋服なら20時間しか照射しないので簡単ですが、椅子張りでは50時間と200時間も照射するので、染色には気を使います。
さあ、電気をつけて営業の始まりです。

2016年1月27日水曜日

次亜塩素酸対応の新色でめ飛び


2月の展示会向けに急ピッチに仕上げられていく織物たち。
といっても、私は規格書を渡して海外の工場が一生懸命作ってる間、私は、他の企画の仕事をしているわけですから、楽?なのかな。
新素材で、漂白剤成分の次亜塩素酸でも色が落ちない繊維。 大好評なので、別色に取り組んでいます。 基礎的な原理はここ2年掛けて開発してきているので、今回は半年でなんとかなると思っての試作です。
それでも、此れは色出しが難しい。 チョットすると色が抜けてしまうので、気を使います。
やっと上がった試作が、写真のような、め飛びです。 こうしたケースは静電気やひっかかりが発生し、縦糸の一部が予定どおりに上がらず、組織が飛んでしまう現象です。
どうも、撚糸で問題があったようで、定期的に引っかかっているようです。
試作の数量ですので、修正して、このまま展示会に出すのですが、本番での対策が必要となります。 さて、どうしたものか。 糸では判らず、織ってから発覚してしまう類です。

2016年1月1日金曜日

あけまして、おめでとうございます。

A Happy New Year 2016 !!!!

今年は開発のネタを厚くする年。 ネタを探して、温めて、そこから選んで、試作に移る過渡期です。
同業者の新商品が一気に死んでしまうような、商品開発が終わりかけ。
同業者が商売に乗ってきたころあいを見て(肉を切らせて骨を断つ)、発表する予定です。
肉をきられると血がでますけど、昨年2社を長期戦でやっつけましたからね。 次の相手は、大きいので開発と経営が一体の当方が、断然戦いやすいと思います。 今年も応援よろしくお願いします。

引っ越ししました。

 個人でレンタルサーバーを借りて、引っ越ししました。 結構、お金が掛かりますが、HPの自由度が増すので決意。 より、知識重視にしています。  張替えてんやわんや というブログ名です。 https://sya-cho.blog/ 是非、引き続きご愛好をお願いします。