椅子資材開発30年、日本一の椅子資材を開発する部隊の指揮者が、すわる、ねるの2つの姿勢を通して、商いの目で様々な出来事をつづる、思いあるブログ いすのことなら 椅子の張替えの話題や新規の案件、レザーとは、テキスタイルとは、椅子とは、すわるとは、ねるとは、様々な話題で楽しめます。 あしたは晴れかな曇りかな。
このブログを検索
2016年1月29日金曜日
撥水の意味
撥水剤は、フッ素系、シリコン系が良く使われます。 フッ素樹脂を塗布する布の方が、その力は強い。 綿や糸の段階でした方が強いのですが、ロットが大きくて経済性がないので、普通は布に後から加工します。 布との接地面の水の角度が丸に近い程強いと判定します。 実際に全面に加工するのではなく、メッシュ目で樹脂を落とし込むので、点でフッ素樹脂が布についていると考えていいでしょう。 1cmx1cmの中に、どれだけ多くの点があるかで、その効果が変わるとも考えていいでしょう。 ナノレベルで樹脂が着けば密度が濃くなるので、撥水力が高まるのは想像しやすいですね。 問題は、ナノレベルで固着させる技術と安定性でしょうか。 布では精度がさがるので、糸でする方がナノをうたう高機能には向いていると思います。 樹脂代が高いですからね。
フッ素は熱を加えると分子が整列する特徴があり、撥水が弱まるとアイロンがけしてあげると、また、フッ素が整列し、剥がれたフッ素の隙間を埋めてくれるので、効き目が戻ります。 繰り返していると、剥がれたフッ素のカバーをしていくことになり、密度が減り、フッ素の効果が減る、すなわち、撥水力が落ちるわけです。
フッ素は環境に良くないという割には、アメリカでは水道水にフッ素をまぜて、虫歯予防に成功しているとか、誰が正しいのか全く分かりません。
汚れが落ちた方が良いのは間違いないですが、フッ素撥水は反対派です。 何処まで行っても、一時的なものですし、余分なお金ですから、そのお金分、糸を打ち込んだ良い織物を買った方が、耐久性があがり、本来の椅子張りになると思います。
2016年1月28日木曜日
朝は、テストマシーンの音が出迎え
特にウレタン樹脂の劣化現象の一つが加水分解。 水素とウレタン樹脂が反応して、ウレタンから分子がとられていき、早いと1年で表面がボロボロになってしまう現象。 ドロドロする場合もあります。 椅子張りには絶対必要な劣化を止める機能があるかどうか、加水分解の促進試験。
我々が開発したスーパーソフトレザー(名付け親もうち)は、加水分解しないウレタンに仕上げているのでしません。
輸入業者や家具バイヤーさんらが、勝手に海外製をスーパーソフトレザーとうたって、市場にだしてクレームしまくり、すばらしいウレタン製レザーを誤解をうけることになったのが本当の話。 特に小売り家具の最大手さんは、粗悪品を安いと言って扱ってしまった。 現在は、我々の本物をもっていっても、加水分解するから採用しない方針ですと言われて、犯人が我々のような感じになりやるせないのですが。
それから、左は耐光試験機。 こちらは、カーボンが紫外線をだすジーという音。 洋服なら20時間しか照射しないので簡単ですが、椅子張りでは50時間と200時間も照射するので、染色には気を使います。
さあ、電気をつけて営業の始まりです。
2016年1月27日水曜日
次亜塩素酸対応の新色でめ飛び
2月の展示会向けに急ピッチに仕上げられていく織物たち。
といっても、私は規格書を渡して海外の工場が一生懸命作ってる間、私は、他の企画の仕事をしているわけですから、楽?なのかな。
新素材で、漂白剤成分の次亜塩素酸でも色が落ちない繊維。 大好評なので、別色に取り組んでいます。 基礎的な原理はここ2年掛けて開発してきているので、今回は半年でなんとかなると思っての試作です。
それでも、此れは色出しが難しい。 チョットすると色が抜けてしまうので、気を使います。
やっと上がった試作が、写真のような、め飛びです。 こうしたケースは静電気やひっかかりが発生し、縦糸の一部が予定どおりに上がらず、組織が飛んでしまう現象です。
どうも、撚糸で問題があったようで、定期的に引っかかっているようです。
試作の数量ですので、修正して、このまま展示会に出すのですが、本番での対策が必要となります。 さて、どうしたものか。 糸では判らず、織ってから発覚してしまう類です。
2016年1月1日金曜日
あけまして、おめでとうございます。
A Happy New Year 2016 !!!!
今年は開発のネタを厚くする年。 ネタを探して、温めて、そこから選んで、試作に移る過渡期です。
同業者の新商品が一気に死んでしまうような、商品開発が終わりかけ。
同業者が商売に乗ってきたころあいを見て(肉を切らせて骨を断つ)、発表する予定です。
肉をきられると血がでますけど、昨年2社を長期戦でやっつけましたからね。 次の相手は、大きいので開発と経営が一体の当方が、断然戦いやすいと思います。 今年も応援よろしくお願いします。
今年は開発のネタを厚くする年。 ネタを探して、温めて、そこから選んで、試作に移る過渡期です。
同業者の新商品が一気に死んでしまうような、商品開発が終わりかけ。
同業者が商売に乗ってきたころあいを見て(肉を切らせて骨を断つ)、発表する予定です。
肉をきられると血がでますけど、昨年2社を長期戦でやっつけましたからね。 次の相手は、大きいので開発と経営が一体の当方が、断然戦いやすいと思います。 今年も応援よろしくお願いします。
登録:
投稿 (Atom)
引っ越ししました。
個人でレンタルサーバーを借りて、引っ越ししました。 結構、お金が掛かりますが、HPの自由度が増すので決意。 より、知識重視にしています。 張替えてんやわんや というブログ名です。 https://sya-cho.blog/ 是非、引き続きご愛好をお願いします。
-
Furnishing Textile 2023 The Prime Material 1巻 P14ページ ベルハントを紹介します。 ボリュームある生地を、値上ラッシュの中で企画するのは大変でした。 ボリューム=重量。 原材料が高いなかでは、それなりのチャレンジでした。 ポリプ...
-
Furnishing Textile 2023 The Prime Material 1巻 P26ページ エイガを特徴を含めてご紹介します。 エイガは、クリーナ(P31)の成功を受けての、バリエーション開発として、又、エコ商品の拡充の意図として、不変のシリーズづくりで企画...
-
個人でレンタルサーバーを借りて、引っ越ししました。 結構、お金が掛かりますが、HPの自由度が増すので決意。 より、知識重視にしています。 張替えてんやわんや というブログ名です。 https://sya-cho.blog/ 是非、引き続きご愛好をお願いします。
-
2018年1月発刊の椅子張り用 新レザーサンプル帳 Furnishing Leather 18-21 新商品開発 ラブツイード について 私の住む地域は尾州産地と呼ばれる毛織物の一大産地でした。 隣の遠州の綿織りも盛んで、つい20年前までは彼方此方で機織り機が動く音...