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2023年9月8日金曜日

シモーヌ 椅子張り商品の紹介

シモーヌのカタログページは、ダークグレーの台紙を使用しています。
繊維でウールなどの毛を扱うときは、ウールの繊維の質、撚糸の状態等の品質を確認するため、飛び出ている毛が見えやすい黒や濃グレーの台紙を使って、品定めや値決めをするのが一般的です。 

ウールを扱う業者なら、あたり前と言えば、あたり前ですが、意外にその理由を言うと驚かれたり、特許もないのに俺が発明したんだと言い張る人や、それを信じてしまう職人さんまでいるくらい。 ある業界で当たり前は、他の業界の当たり前と違いますね。

下記を見てもらうと、シロ台紙です。 これは、デジタルカタログの新機能として、PDFの様に使うのではなく、専用ページを作成して、A3印刷してもらえば、そのまま簡易プレゼンできるようにしているため。 そのリンクを貼っておきます。 シンコール | デジタルカタログ|椅子張 | FURNISHING TEXTILE 2023~ (sincol-group.jp)

 


話はそれましたが、前のブログで取り上げたベリーニで説明したように、アクリルは発色ン優れ、この商品では70%使用していますので、とても発色が良いです。 

何より、繊維長の長いウール(高品質の証)を使用して、巻き付ける様に撚糸をした糸を30%も使用していますので、チクチクしません。 私の奥さんは、チクチクアレルギーで、肌が赤くなってしまいますから、おもてなしに使う椅子、業務用の椅子は、チクチクしない高品質なウールで、かつ、撚糸の工夫が必須です。

このような繊維長の長い毛を巻き付ける様に撚糸する糸を、梳毛(そもう)糸と呼びます。 漢字の通り、クシでとかして繊維方向を整えてから撚糸する方法で、スーツ地などで好んで使われている撚糸です。 ウールの毛は、繊維長が長いほど、ツヤがあり、しなやかで、短いのと比べて高級です。 ウールは、うろこがあり、湿度でそのうろこが開閉、温度調整をする役割を持っています。 羊の進化は毛にありで、凄いですね。 座っていて蒸れないなどの効果も期待できます。 夏でもウールがあるのは、こういう自然機能があるからですね。

右肩あがりの正当綾織り組織にしており、ボリュームも感じられるでしょうから、かなり椅子のグレードを上げてくれます。 価格は、高級ウールを使いながら、値上の世の中、人件費、運賃高騰という中で、大分頑張らさせて頂きました。 他にも商品が沢山あるのですが、日本中を弊社のウール&アクリル織物で埋め尽くして、レザーばかりの椅子よりも、ウール織物を椅子に張る良さを知ってもらいたく、安価にしています。 私の意地だけのプライシングです。

シモーヌの名前の由来? 私のネーミングは、半分ふざけているように思われていますが、”へえ~、意外だった”という声を聴くこともありますから、出来るだけ書くようにしています。 英語表記で、Simone。 コケティッシュな音ごこちですが、分解すると、SIM・ONE。 Sincol's Ideal Memorable One シンコールの理想的に思い出となる逸品。

ウールの撚糸は、この梳毛の他、紡毛(ぼうもう)糸という物があり、こちらは、繊維長の短い毛を方向性を整えず、荒っぽく撚糸し、嵩高(同じ毛の分量でもボリューム感がでる)で、空気層を含むので、温かく、ツイードジャケットに使用されます。 日本人は、紡毛のチクチクが苦手な人が多く、肌が赤くなる、アレルギー反応のように痒くなるなどで、あまり向いていません。 弊社の資料ですと、昭和50年にはウール&アクリルの紡毛の平織の設計、加工指示が残っていますので、ウール&アクリルツイードとして市場に出ていたと思われます。 そうそう、写真撮りをすると、発色がさえ、人が良いなと思う輝きをあることを付け加えておきます。

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引っ越ししました。

 個人でレンタルサーバーを借りて、引っ越ししました。 結構、お金が掛かりますが、HPの自由度が増すので決意。 より、知識重視にしています。  張替えてんやわんや というブログ名です。 https://sya-cho.blog/ 是非、引き続きご愛好をお願いします。