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2019年1月18日金曜日

フタル酸が悪いと誰が言った? 是非、対談したい。

一言でフタル酸を片付けたように、フタル酸フリーだとか、ノンフタルという表現をした商品をつくりたがる人がいる。

私が最初にフタル酸フリーの仕事に関わったのが、25年も前の話し。 子供向けにフタル酸系の中で、4種類だけは使わないようにしようという法律に基づくもの。 そこから、なぜか大人向けも危ない、と、根拠のない議論してくる人がいる。 ハッキリしているのは、口にする場合、同じ量の塩や砂糖の方が人体に危険だということ。 

とはいえ、その当時に作ったフタル酸を使用しない商品は、今でもサンプル帳で販売しているが、高額であり、売れないから、材料を使い切る丁度いいタイミングが無かっただけか。 兎に角それが、他の商品に取って変わることはなかった。 何だったんだ、あの苦労した開発はと振り返る昔話の一つだ。

知らない人が化学物質と聞いて、とっさに頭にうかぶこと
① 発がん性があるのではないか。 ⇒ 実の所、調査でも、実態でも、言われるような根拠が何処にもない。
② 生殖機能の低下があるのではないか。 ⇒ 医学的調査で、げっ歯類ではあり得たが哺乳類では因果がない。 国を挙げての調査でも、生殖機能低下のデータが得られていない。 また、我々、50年以上、フタル酸を使用した商品に囲まれて仕事をしているが、長期間業界に多くの人が携わっていて、生殖機能の低下は聞いたことが無い。 当然、子だくさんの人もいる。 実際、空気中に放出されている量が微量すぎて、データでも関係ない。 空気中には、酸素以外の沢山の分子、いわば化学物質が浮遊しているのだ。
③ 疑似ホルモンとして、子供の成長に問題あるのではないか。 ⇒ 直接口の中に投与した場合は、その可能性は否定できないが、直接フタル酸を口にする機会(家にフタル酸の瓶がおいてあるわけもない)が通常では考えられない。 口にする場合、同じ量の塩や砂糖の方が、有毒とされているが、赤ちゃんや小さい子供が口に入れる玩具やおしゃぶりは、究極の万が一として、念のため規制をしておこうとなったから、赤ちゃん用品や子供玩具で規制があるのは事実。 科学を誤解する人には、是非、塩と砂糖は、鍵をかけて保管しろと言われたらどう思うだろうか。 それらより危険性が低くても、もっと厳しく管理しろということに疑問を持たないだろうか。

また、フタル酸が悪だと決めて話をする人から、ヨーロッパの規制にかかるのではないか、という意見。
4種類のフタル酸には規制があるのは事実だが、DINPなど日本で汎用使用されているフタル酸の可塑剤は現段階で規制にかかっていない。 そのほか、フタル酸は、EU規制に関係ない種類が多種あって、全てのフタル酸が悪だという理屈自体がおかしい事を述べておきたい。 仮に数年後の規制があるかもしれないとしても、高価で、見地のすくない材料に変える方が危険だと考えるのが日本の品質管理ではないか。 *アメリカと日本では、フタル酸の疑似ホルモンの疑いは研究結果で否定され、子供向け以外の規制はない。

塩ビ=ダイオキシンという誤解並みに酷い話だ。 魚も肉も塩分がある。 燃やせばダイオキシンが出る。 皆それを有難く食べている。 なぜ? 健康に許容範囲だからだ。 塩ビを燃やすとダイオキシンがでるから、塩ビをつかうなという偽物の問いかけ、過去の悪の教訓を若い世代が引き継いではいけない。 

全てのフタル酸が悪で、同じ分量の塩や砂糖よりも有毒だといい張る人がいるなら、科学的根拠を示して、私や可塑剤関連のプロに説明してほしいですね。 注意: 塩の過剰摂取はただちに生命の危険であるし、砂糖の過剰摂取も連鎖的に健康被害を受けるので、自分の身体では実験しないでください。  レザーに使用している汎用フタル酸で、我々業者は4世代に渡って取り扱い、且つ、身近に接していますが、それらの懸念している問題はありません。

とは言っても、我々も根っからの商売人です。 お客さんの要望するフタル酸対策レザーは、材料の価格差と高度な管理が必要となり、コスト高=販売価格が高額になり、喜んで、提供させていただいております。 総合サンプル帳でも何種類も取り上げています。 さほど特別な商品ではありません。 

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 個人でレンタルサーバーを借りて、引っ越ししました。 結構、お金が掛かりますが、HPの自由度が増すので決意。 より、知識重視にしています。  張替えてんやわんや というブログ名です。 https://sya-cho.blog/ 是非、引き続きご愛好をお願いします。