塩化ビニルは何度か悪者扱いされてきた。 理由ははっきりしないが、誰かの得になるからとしか思えない。 今は、塩化ビニルを柔らかくして加工性を良くするフタル酸が、水面下で悪者扱いされ始め、代替品の原材料を商社が前もって抑え始めているという酷い話だ。 それに結託しようとしている上場企業までいるという。
過去を振り返ろう。
まず、最もひどい風評被害が、ダイオキシン問題。 塩ビを燃やすとダイオキシンが出る、というモノ。 正確には、塩を低温で燃やせば、その過程で何%かはダイオキシン化するという化学的な現象を、塩ビだけに注目させた。 おいおい、肉や魚に塩分あるでしょ? それを燃やしたらどうなるの? ちなみに300度程度でもダイオキシン発生メカニズムにとっては、間違いなく発生する低温。 じゃあ、人類は火を発見した時からダイオキシンを食べている? そう、その通り。 火を通すことで、菌類を殺し、人類の寿命が劇的に伸びたでしょ? 微量のダイオキシンで健康被害はないという根拠と言っていい。
ちなみに、塩ビを燃やす公共施設や小さな炉でさえ、今はダイオキシンが発生してもそれを燃やし尽くす温度になっているから、自分で燃やさない限り問題はない。
次に、グリーンなんとか。 死んでいるイルカからビニール袋がでてきて、其れで窒息したという。 ちょっと待ってください、それ、ポリエチレンで出来ているんですよ。 日本だけ、プラスチックバックという単語ではなく、ビニール袋という名称になってしまっているので、塩ビ製と勘違いする人ばかり。 環境を主張する人たちがこのレベルですが、テレビやニュースは恐ろしい。 本当は、ゴミ問題なのに、塩ビが悪いという問題に。
今度はフタル酸です。 毒性も揮発性も人体に影響はないとされながらも、それを何年にもわたり口に入れる赤ちゃんや小さい子供には影響がありえるとして、塩ビ人形やおしゃぶりには、フタル酸系の規制が世界的に設けられています。 あくまでも、極論の極論を規制しておいた例。 しかし、家具用や電線用の塩ビが口に長い間入れられ続けるのでしょうか。 不思議です。 アメリカでもOK. 日本でもOK。 EUだけは、規格だらけだったのでReachやRoHSで一度ストップするようにしています。 勿論、認可申請すれば、2年後には許可される制度があってのこと。 フタル酸のいくつかはこの制度でEUで使われています。
今、突然のごとく、フタル酸に目が向けられ、私自身びっくりしました。 EU輸出をもくろんで対応品を増やしていましたが、何者かの作為が感じられたのです。 どんな事が起きても対応できる体制にしてきましたが、だからといって、一部の利益の為に風評して、自分たちだけでコントロールしようなんて、どこかの政権のような傲慢です。 びっくりです。 それでも、私は過去に手を打ってきたので、対応できますが。。。。。
椅子資材開発30年、日本一の椅子資材を開発する部隊の指揮者が、すわる、ねるの2つの姿勢を通して、商いの目で様々な出来事をつづる、思いあるブログ いすのことなら 椅子の張替えの話題や新規の案件、レザーとは、テキスタイルとは、椅子とは、すわるとは、ねるとは、様々な話題で楽しめます。 あしたは晴れかな曇りかな。
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